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デジタルでBtoBセールスはできるのか!?

営業研修の醍醐味

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先日、会社の営業研修がありました。

営業研修の範囲は様々ですが、一般的には社内の営業担当者向けに新しい製品やサービスの情報を周知したり、コミュニケーションスキルの向上を図ったりする目的で行われることが多いでしょうか。
新製品情報の周知は、最近では社内イントラネットから資料をダウンロードしたり、動画を視聴したりといった方法で、個人の都合に合わせて自由に受講するという方法が多くなっていると思います。そんな中でも、社員が顔をあわせて集合方式で研修を行うことの重要性というのも、引き続き高いように私は感じています。
会話やプレゼンテーションのスキルを向上させる目的のコミュニケーション系の研修はもちろんですが、お客様への提案力を高める、いわば営業研修の真髄とも言えるべき内容についても同様です。

弊社の営業研修では、ある実際の案件を題材とし、方法論の紹介とディスカッション、グループワークを組み合わせて提案の質を高めていく、ということを研修の主眼とすることがあります。
お客様への提案を行うことは業務の根幹ですので、日々ミーティングを開催して提案メンバーでディスカッションを行っているはずです。
それとは別に、提案の質を高めるために、研修という場で普段の提案メンバーでない社員が、ある具体的な提案のためにディスカッションを行うことのメリットというのが大きいと考えます。提案担当者以外のメンバーは、営業職ということで研修のワークに参加しているにすぎませんので、その提案の背景、経緯、提案しようとする内容については全く知らされていません。
そういう場では、提案担当者が、お客様のおかれている業界の説明、いまお客様が関心をもっていること、あるいは営業として提案したいと考えている理由、といったところから参加メンバーに説明し、十分に理解してもらう必要があります。その上で、提案内容をディスカッションしていくのですが、メンバーはその業界のことに携わるのは初めてであるということが大半ですので、提案担当者がこれまで考えたこともないような意見が出てきたりします。
突拍子もない内容の提案が出たりすることも多いのですが、提案担当者は固定観念の中でしか考えられなくなってしまいがちなので、まったく方向性の違う提案も非常に価値ある提言になることが多いのです。
提案担当者だけでなく、研修メンバーにとっても日常担当しているお客様とはまったく違うお客様の、しかもリアルな提案に触れることができるので非常に新鮮であり、大きなメリットがあると考えます。

私自身はソフトウェア営業スペシャリストとして、こういった研修では「その他メンバー」となることが多いのですが、参加するたびに得られるものが多いと感じています。日ごろ接することのない業界スキルを吸収し、それを今の担当お客様への提案にも役立てることができます、と言い切れるほど単純にいく話ではないかもしれません。研修参加の通知をもらうと、仕事の都合をどうつけるかということで頭を悩ませて、面倒だなあと思うこともあります。ですが、実際参加すると新鮮で、研修に出てよかったな、と思って研修会場をあとにする、ということが多いのです。

皆さんはいかがですか?

IBM 中山 貴之

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