英単語の『構造的な』理解の仕方・語彙の増やし方 ティップス その1
こんなこと、みなさんやっているので、特別私がここで書かなくてもいいんでしょうけど。英単語って、丸飲みみたいに、ただ単に記憶仕様としてもなかなか覚えられないでしょ。しかもその言葉の持つニュアンスなんか、ネイティブでもないと頭に入らない。
語源を調べてみるの、もとても楽しい。日本語の言葉の語源も面白いけれど、英単語だって、「ほぉー」っとなるものもある。
□□□ conserve / preserve / reserve
conserve
【名】 果物{くだもの}のジャム[砂糖煮{さとう に}]
【自動】 節約{せつやく}する
【他動】 1. (自然や文化的価値の高いものを)保存する、保護する、保全する
2. (資源などが枯渇しないように)~を節約する、~を浪費しない
3. (エネルギーなどを)一定に保つ、(エネルギー量などを)保存する
4. (果物を)砂糖漬けする
preserve
【名】1. 保存するもの
2. 禁猟地、自然保護地域、生簀
3. 領分、領域
4. 貯蔵食料、ジャム、(瓶詰めの)果物の砂糖煮
【他動】1. ~を保つ、保存する、貯蔵する、保護する、失わないようにする
2. ~を維持(持続)する、守る、順守する
reserve
【名】1. 蓄え、予備品
2. 蓄積、積立、準備金、引当金
3. 遠慮、控えめな態度
4. 予備軍、増援部隊
5. 保存、保留
6. 特別保留地、特別保有地、指定地、保護地
7. 制限、条件、限定
8. (石油の)埋蔵量
9. 《スポーツ》控え選手、補欠
【形】 予備の、とっておきの
【他動】1. ~を用意しておく、予約する、取っておく、蓄えておく、予定しておく
2. ~を蓄えておく、留保する
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三つとも、訳を見ると、保護とか予備といった意味あいがあり、中にはジャムの意味もあり、区別が付きにくい。こういった場合は、語源を見てみるとわかりやすい。
conserve の con は強める意味があり、さらには、全てのとか、全体のというニュアンスがある。serve は servare (古フランス語で to keep の意味)。だから、しっかりと保護する、まるまる保護するといった感じ。日本ではあまりジャムをコンサーブとは呼ばないけれど、プリザーブとは呼びます ね。
pre は事前(prae = before)に、serve なので、事前に保護する。プリザーブと呼ぶジャム(果物の砂糖煮)は、できたての果物をだめになる前に、事前に加工して保存しておくという意味ですね。reserveは re (再び)保護するという意味。
さて最近はエコロジーが一般的になってきたので、このconserve / preserve / reserve を使うと。
- Nature Conservation Area(自然保護区。何もかも、自然を残すためにすべてを保護する区域)
- Preserved Area (自然保護区。荒らされる前の、自然そのままの環境を保護する)
- Eco Reserved Area(エコ保護区。自然を有るべき姿に戻すために保護する区域)
日本語はいっしょでも、英語だと目的や方法がはっきりしますね。秋田県白神山系は、Nature Conservation Area に指定すべきだ。C.W. ニコルさんが北信州「アファンの森」を保護しているのは、Preserved Area。東京湾の第三番瀬は Reserved Area にすべきですね。