6G に関する原則を支持する共同声明： セキュア・オープン・レジリエント・バイ・デザイン

米国、オーストラリア、カナダ、チェコ、フィンランド、フランス、日本、韓国、スウェーデン、および英国の政府は2024年2月27日、6G無線通信システムの研究開発に関して、共通の原則について合意しました。

「6Gに関する原則を支持する共同声明：セキュア・オープン・レジリエント・バイ・デザイン」の公表

6Gの開発における緊急の課題を解決するためには、連携と統合が鍵であり、この目的のために、関連する政策を各国内で採用し、第三国においてもそのような政策の採用を奨励し、6Gネットワークの研究開発と標準化を進めることを意図していることを宣言しています。

宣言内容は以下のとおりです。

1. 信頼できる技術及び国家安全保障の保護

   • 安全で強靭な技術に支えられ、参加政府やパートナーが国家安全保障を守る能力を促進する6G技術を、より広範な安全で信頼できる通信エコシステムの一部として位置づける

2. 安全性、強靭性、プライバシー保護

   • セキュリティ・バイ・デザインのアプローチや、安全に機能停止し迅速に回復するように設計されたシステムを含む、サイバーセキュリティへの体系的なアプローチを通じて開発された6G技術
   • 信頼性があり、強靭で、安全で、個人のプライバシーを保護する6G技術
   • ネットワークの複雑性の増大や攻撃対象の拡大によってもたらされる潜在的なリスクの軽減を含む、通信ネットワーク上の高度なセキュリティを提供する6G技術及びアーキテクチャ

3. グローバルな産業主導かつ包摂的な標準化及び国際連携

   • オープンで、透明性があり、公平で、コンセンサスに基づく意思決定プロセスを通じて開発された、国際標準、インターフェース及び仕様に基づいた6G技術

4. オープンで相互運用可能なイノベーションを可能にする協力

   • 異なるサプライヤーの製品間でシームレスな相互運用を可能とする6G技術、オープン無線アクセスネットワークなど、オープンで、安全で、強靭で、包摂的かつ相互運用可能なネットワークや、安全で、強靭で、包摂的かつ持続可能な6Gエコシステムの促進に関する国際協力の重要性を認識した6G技術

5. 手頃な価格、持続可能性及びグローバル連結性

   • エネルギー効率に優れた展開及び運用を可能にし、環境の持続可能性、機器の修理可能性及びリサイクル可能性、そして社会の持続可能性を支えるために必要な手頃な価格の向上を図る6G技術

6. 周波数及び製造

   • 安全で強靭なサプライチェーンを有し、ICTバリューチェーンに沿って、また計算連結連続体のすべての要素において、複数のソフトウェア及びハードウェアのサプライヤーによって、国際競争力のある市場を促進する6G技術
   • 新たな周波数帯の割当てや、既に無線業務に割り当てられている周波数帯を活用できる6G技術
   • 既存のサービス事業者と共存するために、周波数を効率的に利用し、あらかじめ周波数共用メカニズムを組み込んだ6G技術

これらの原則は、6G技術が直面する喫緊の課題に対処し、全世界での持続可能な発展と包摂的なデジタル経済の構築を目指しています。

また、これらの原則は、安全で強靭な通信環境を提供することで、国家安全保障の向上にも寄与し、6G技術の研究開発と標準化において、オープンで透明性があり、公平でコンセンサスに基づいた国際的な協力や、国内外のパートナーと共に努力を続けていくとしています。