アジア太平洋地域におけるパブリッククラウドサービス市場の成長予測 2026年までに1536億ドルに

IDCは2023年4月4日、「アジア太平洋地域におけるパブリッククラウドサービス市場」を公表しました。

Public Cloud Services in Asia/Pacific* to Reach $153.6 Billion in 2026, According to IDC Forecast

IDCによると、アジア太平洋地域におけるパブリッククラウドサービス市場は、2026年までに1536億ドルに達すると予測しています。2021年の市場規模が534億ドルで、23.5％の年平均成長率で拡大すると予想しています。

IDCによると、2022年のアジア太平洋地域におけるパブリッククラウドサービス市場の年間成長率は、クラウド移行が加速することにより、前年比36.3％から25.9％の成長率で増加すると予想しています。ただし、2023年以降は年間成長率が鈍化し、2026年には21.4％に低下すると予測しています。

IaaSは、2026年には市場規模が656億ドルに達し、アジア太平洋地域のパブリッククラウドサービス市場の42.7％を占めると予測しています。IDCは、コストを削減し、より効率的に運用するために、ますます多くの組織がIaaSの採用とワークロードを最適化することを予想しています。

PaaSは、2026年には市場規模が298億ドルに達し、アジア太平洋地域のパブリッククラウドサービス市場の19.4％を占めると予測されています。PaaSポートフォリオの豊富な機能強化により、組織はアプリケーション開発を豊かにし、より速いROIを実現することができるとしています。

SaaSは、2021年の229億ドルから2026年には581億ドルにまでほぼ倍増し、アジア太平洋地域のパブリッククラウドサービス市場の37.8％を占めると予測しています。SaaSの成長は、アプリケーションをスケーラブルなモジュールに変換して、オペレーションとプロセスを効率化したいと考える組織によって推進されています。SaaSは、クラウドプロバイダーとクラウド顧客の両方にとって、大規模なDXイニシアチブの下でより速いROIモデルを実現するのに役立つとしています。

IDCによると、パブリッククラウドサービス市場は、COVID-19パンデミックによるデジタル変革の促進によって、ますます拡大していくと予想しています。企業が遠隔地から作業する必要性が高まったことで、クラウドサービスの需要が増加し、今後もこのトレンドは続くと考えられます。また、5G通信技術の普及により、高速かつ安定したネットワーク接続が可能となり、クラウドサービス市場の成長を促進することが期待されるとしています。

IDCの調査によると、パブリッククラウドサービス市場における主要なプレイヤーは、Amazon Web Services、Microsoft、Google Cloud Platformなどの企業です。これらの企業は、高度なクラウドサービスの提供に注力し、市場シェアを確保していることも挙げています。

IDCは、アジア太平洋地域のパブリッククラウドサービス市場がますます重要性を増すと予測しており、組織がクラウドサービスを活用してビジネスを拡大し、デジタル変革を推進するためには、高度なクラウドサービスの提供に注力することが重要であるとしています。

出典：IDC 2023.4