エンタープライズクラウドアプリケーション市場の成長性
エンタープライズクラウドアプリケーションの市場は2018年には670億ドルの市場に 企業がシステムの更改時にクラウドの採用を優先的に検討する「クラウドファースト」が進展し、クラウドサービス上での動作を前提としたクラウドネイティブアプリケーションの動きも進んでいます。
Apps Run The Cloudが2014年7月に発表したトップ500のアプリケーションベンダを対象とした世界のクラウドアプリケーションマーケット予測「Worldwide Cloud Applications Market Forecast 2014-2018」によると、クラウドアプリケーションの市場は2014年の385億ドルから2018年には、674億ドルまで拡大すると予測しています。一方、オンプレミスのアプリケーションは2014年の1484億ドルから2018年には1381億ドルまで減少すると予測しています。
出所:Worldwide Cloud Applications Market Forecast 2014-2018 2014.7
地域別の2014年から2018年までの年平均成長率をみると、APACの21.7%が最も高く、APACの潜在的市場は、他の地域と比べても高いといえるでしょう。
出所:Worldwide Cloud Applications Market Forecast 2014-2018 2014.7
クラウドアプリケーションの2014年から2018年までの年平均成長率で比較すると、コンテンツ系が38.0%と最も高く、SCM(27.2%)、eCommerce(24.6%)と続いています。
出所:Worldwide Cloud Applications Market Forecast 2014-2018 2014.7
別の視点からアプリケーションのカテゴリを見てみましょう。調査会社の 451 Researchが発表した「Hosting and Cloud Study 2015」によると、今後2年でホスティングサービス上で利用する予定のあるアプリケーションは、Databaseが57%と最も多く、続いてEmail(54%)、ERP&CRM等(49%)と続いています。クラウドサービス事業者にとっては、どれだけデータベースの選択肢をもっているか、というのは大きな差別化となるでしょう。
今後のクラウド市場において、エンタープライズクラウドの領域が主戦場の一つになってきています。ソフトウェア事業者やクラウドサービス事業者にとっては、クラウドネイティブアプリへの対応とクラウドサービスに実装可能なアプリケーション一覧の公開など、クラウドアプリへの対応力が競争力の差にもつながっていくでしょう。