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ビッグデータ(4)米国政府におけるビッグデータの戦略的活用について

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米国政府におけるビッグデータの取り組みについてご紹介しましょう。

米国政府のオバマ政権では2012年3月29日、急速に増大するデジタルデータを活用することを目的とし、「ビッグデータ研究開発イニシアティブ(Big Data Research and Development Initiative) 」を公表しました。本イニシアティブは、昨年の大統領科学技術諮問委員会(President’s Council of Advisors on Science and Technology、PCAST)のビッグデータ関連技術に対する政府投資への投資を強化すべきであるという提言に応える形で策定されています。

本イニシアティブを作成した米国科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy、OSTP)を中心に

6つの政府機関が参加し、

  1. 膨大な量のデータ管理や分析を必要とする最先端中核技術の発展の促進
  2. 科学技術分野における発見速度の加速や、国家安全保障の強化、教育等への寄与
  3. ビッグデータ技術分野の発展・活用に必要な人材育成の達成

などを目的とし、米国が直面している課題解決に役立つための、巨大なデジタルデータの組織化やそこからの知識抽出を行うための技術やツールの開発などを行なっています。

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出所:情報通信白書2012

国立科学財団(National Science Foundation、NSF)
・データサイエンティスト育成のための大学でのプログラム。
・カリフォルニア大学での1,000万ドルのプロジェクト。
・地球科学者が地球についての情報を利用し、分析し、共有することを可能にする「Earth Cube」のプロジェクト支援のための助成金。

国立衛生研究所(National Institutes of Heath、NIH)
Amazon Web Services(AWS)で200テラバイトにものぼる1,000のゲノムプロジェクトのデータがクラウド上で自由に手に入る。世界の75以上の大学や企業が参加する、遺伝子調査プロジェクト。

エネルギー省(Department of Energy、DOE)
2,500万ドルかけて、「SDAV」(Scalable Data Management,
Analysis and Visualization)という新たな研究機関を設立。

国防総省(Department of Defense、DOD)
ビッグデータ新規研究プロジェクトに6,000万ドル投資。
ビッグ・データを利活用し、自立型ロボット・システムを構築することを目標の1つに。
ビッグデータに関するコンペティションを開催。

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency、DARPA)
年間2,500万ドルを4年かけて投資する「XDATA program」を実施し、テキスト文書やメッセージ・トラフィックなど非構造データを含めた大規模データ解析プログラムツールを開発。

アメリカ地質調査所(US Geological Survey、USGS)
「John Wesley Powell Center」を提供することで、地球システム科学に関するビッグデータを分析等できる場を科学者に提供。

ビッグデータに関しては、米政府全体で2億ドル(185億円相当)を超える研究開発予算を充てるなど、ビッグデータによる米国の国際競争力強化につなげる取り組みを進め、民間企業や大学、非営利団体への参加も呼びかけています。

 

※担当キュレーター「わんとぴ

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