「webOS打ち切り」記事は見当違い? HPトップとPalmチームに温度差というか
HPが「webOS端末事業を打ち切る」と発表した翌日になって、やっとPalm(webOS開発元)の公式ブログにこの件についての投稿がありました。コミュニケーション&マーケティングディレクターのジョン・ジルバーさんという人の投稿。
まず、マーク・トウェインが新聞に掲載された自分の死亡記事(病気だけど死んでないのにつまり誤報)に対して投書したという「私の死亡記事には誇張があります」を冒頭に引用し、「webOS終焉という記事は見当違い(off the mark)だ」としています。
ええ、確かにプレスリリースには「HP will discontinue operations for webOS devices」と書いてあって、webOS事業の打ち切り、というのは正確ではありませんでした。私もタイトルこそ「webOS端末事業の打ち切りを発表」と「端末」を入れましたが、本文では「webOS事業」にしてしまったので、先ほど記事を修正しました。ごめんなさい。
でも、あのプレスリリースではHPの上の方の人たちはもうwebOSを捨てるつもりだなと読めてしまいます。だって、「webOSソフトウェアの価値を最適化する選択肢を探す」とあいまいな表現で書かれたら、オープンソース化とか売却も考えてるんだな、と思います。
Palmのブログでは、HPはwebOSのハードウェアは今後作らないけど、プラットフォームは今後も開発を続けるとしていますが、これがHPの総意なのか疑問。
Palmチームはちゃんと知らされていないんじゃないかと。あの発表も寝耳に水だったんじゃないかと。実際、Palmチームは9月から10月にかけて、世界各地で開発者イベントを開催します。この決定について知らされていればこんなにお金の掛かることを計画したかどうか。Palmの開発者向けブログの20日付の投稿には「イベントは行うけど、内容は予定していたものとはちょっと変わると思う」と書かれています。
自分の部署が関連する重大な話をプレスリリースで初めて知ることってたまにありますが(笑)、そんなとき、会社は社員を大事に思っていないんだなぁとがっかりします。webOSの場合は(少数でも)熱心な開発者コミュニティーを抱えているのですから、HPは社員はともかくそうしたコミュニティーをもうちょっと大切にしてほしいものです。
そうしないとほら、もうMicrosoftが優秀な開発者を奪おうと触手を伸ばしていますよ。抜け目ないなぁ(webOS開発者のみなさん、MicrosoftはWindows Phoneで成功するための無料端末、開発ツール、トレーニングプログラムをご用意してますよ!)。
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