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同じような成果が出るために、環境にあわせて行動を変える

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信頼できる人から、「この本面白かったよ」と言われるのは、amazonのレコメンド機能よりはるかにインパクトがある。

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***********全体会議の話から********

体はゆく」という東京工業大学の伊藤先生が書かれた本を読みました。

その中に出てくるピアニストのお話が印象に残ったのでシェアします。

ピアニストは、音の再現性を高めるために毎日長時間繰り返し繰り返し練習します。
何度弾いても、まるで機械のように同じような音を出すために、それこそまるで機械のように練習しているのです。

そうまでして練習しているのに、本番のコンサートでは、練習と違う弾き方をするそうです。なぜでしょう?

それは練習と本番では環境が違うからです。
ホールと練習室では音の響き方が違う、ピアノそのものも違うので、練習室で自分が追い求めていた音が、同じような弾き方では同じように聴衆に音が聞こえません。音の再現性を高めるために、普段の練習とは、演奏を変えて対応しているわけです。

大事なことは、「実行が毎回同じ」(機械的な再現性)ではなく、「結果を同じにするために実行を変える」(変動の中の再現性)だということです。

さて、それでは環境にあわせて調整出来る能力はどのようにしたら身につくのか?
普段の「探索」が大事とその本には書いてありました。

たまには練習室を変えてみる、違う弾き方を意図的にするなど。

偶然は偶然には起きないということです。
いつもと違うピアノの弾き方をしたからと言って、いきなりどんぴしゃとうまくいくことは起きないのです。
しかし、普段から探索して「土地勘」があると、うまくいく確率は断然に増えるということです。

言われてみればさもありなんという面白い考察だと思いませんか?
「再現性」だけ高めてもだめで、「変動の中の再現性」を高めることが重要だということです。

ビジネスも全く同じですね。

同じことを繰り返し行う作業はたくさんあります。
しかし、大事なのは、同じことをすることではなく、同じ成果を出すことです。

もちろん、成果を出すために、そのプロセスを決めて、それを実行しているわけです。
しかしながら、当時と現在の環境が異なったために、同じプロセスをたどっても、同じ結果につながらないことはよくあることです。

そういうときには、今の環境にあわせて、実行を変えるしかありません。

普段の探索が大事。
それは、うまくいっているときも他の可能性がないか常にアンテナをはる必要があるということです。
うまくいっていない時は、過去培った土地勘を利用して新しい試みをしなければいけないということです。

その土地勘をいかして新しい試みをするために、翻訳チームは外部からファシリテーターを招いて、ワークショップを開きます。森時彦さんというファシリテーションの第一人者で、実はこの本を紹介してくださった方でもあります。

私だったら決して自ら選ぶことのない本だったと思いますが、森さんのおかげで私の読書の「探索」できました。

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個人的には元巨人軍の桑田真澄さんが実験台となったピッチングにおける「体」と「認識」の乖離の話が面白かった。これはまた別の機会に紹介しよう。

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