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コロナ感染療養記:公的支援の心強さ

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1月下旬~2月初旬にコロナウィルスに感染してしまった。
感染したことを隠していたわけではないが、なんだか言いづらい。
地域や家族構成や症状の重さで状況は全く変わってしまうが、それでも私のケースを知ることで、心が落ち着く人もいるだろう。

全くもって私的なコロナ療養記だが、何か少しでも参考になることがあればと思い、ロギングしてみようと今更ながら思った。

まず、総じて感じたのは、公共機関の丁寧な応対である。
コロナが流行しだして、2年もたってまだこの対応?との批判はあるが、現場の方々は真摯である。そして、弱っている時に公的支援があることは、たとえ直接的に役だたなくても(失礼!)心強いのも事実。

これだけ感染者が増えて医療機関がひっ迫しているだろうに、必要なことはしてくれている。もっとも罹患者からしてみると、「遅いよ、本当に支援が欲しいタイミングはすぎちゃったよ」、というところもあるのだが、それでも、ないのとあるのでは全然違う。

そして、医療機関がひっ迫している中、自己判断が求められることが多いというのも事実である。具合が悪いときには、ささいな行動や判断ですら鈍るので、出来る準備はするにこしたことはない。

1日目:水曜日 21:00頃
のどが痛く咳がちょっと出る。熱はない。この時期に、この症状は嫌な予感。
明日木曜日は出社予定だったが、すぐに在宅勤務に切り替え。(※この判断は良かった。出社していたら会社で接触者を多数生み出していた。具合がちょっとでもいつもと違ったら在宅勤務に変えるのは重要。
リモートワークで今週出社していなかったので、万が一私が罹患していても会社では濃厚接触者が出ないと一安心。(※発症日の2日前から対象。水曜日なので土日も入れて4日は接触していないことになる)
中1息子はというと、学校がオンライン授業に切り替わっているので、息子がたとえ罹患していても、学校側にも息子の濃厚接触者はいない。
夫は単身赴任中で、大丈夫。
しかし、今日、スポーツ関係のAさんと会議をしちゃったなぁ、、、お互いマスクもしてたし濃厚接触者の定義には当たらないが、気になるなぁ。どうしよう。

2日目:木曜日 2:00頃
咳がでるので寝付けない。コロナにかかったかも、という不安もあるのだろう。
朝一で病院に行くとして、どこに行けばよいのだろう?
ググると東京都発熱センターが24時間やっている。どうせ寝られないなら電話しよう。

※東京都発熱相談センター(看護師・保健師が対応) 
(電話番号) 03-5320-4592 又は 03-6258-5780 (ともに24時間対応)

とても丁寧な対応だ。問診に沿って答えていったら、「胸が痛い」にYESと答えひっかかってしまった。

看護師さんの判断は、「寝付けなくて電話をなさるほどの症状ですから、救急車を呼んでください。この時期ですから受け入れ先があるかどうかは何とも言えませんが」
当の本人はびっくり。「いえ、興奮して夜寝付けないだけだと思います。明日の朝いちばんで対応できるよう、どこの病院に行ったらいいのか今のうちに聞こうと思って電話しただけです。全然大したことはありませんから、病院の連絡先を教えていただければ十分です」「でも、胸が痛い、というのは〇〇や〇〇の可能性があって」と押し問答3分。看護師さんが折れて、「本当に大丈夫ですね?具合が悪くなったらすぐさま救急車を呼んでくださいね。お住いの近くで発熱外来があるところは、A病院、B病院、C病院、D病院です」
冷たくあしらわれるどころか、もしものことまで考えた対応。ありがたい。

2日目:木曜日8:00頃
体温を測ると37.5度。私の平熱は37度近くあるので、微熱。
まずは朝食を作らねば。使い捨てのビニール手袋にマスク2枚重ねで、朝食の準備。
私の食事は隔離部屋で。
9:00になったので電話してみる。
A病院:何度かけてもつながらない
B病院:「来てくださってもよろしいのですが、コロナ感染の判定はできません」「え??」「PCRキットがありません。お薬なら出せます」
C病院:38.5度以上の熱がないと受け付けません。予約でいっぱいでどのみち本日は診療できません。
D病院:「抗原検査キットならあります。PCR検査キットはありませんが、よろしいですか?」「・・・」「どのみち高熱がでないと偽陰性になる確率が高いので、熱が出てから来てください。」

実は早朝に自宅にあった抗原検査キットで陰性が出ていた。コロナでないのかなぁとも思ったが、微熱だと偽陰性の可能性が高いということか。

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ググって自分で探し当てた病院にも電話したが、電話がつながらなかったり、予約が必要だったり。結局、様子見をすると自己判断。さほど具合も悪くないので、仕事をする。

※平時の時にどこの病院にかかれば良いか候補を3〜4は押さえたい。私は甘く考えていて、混んでいても断られることはないと思っていた。しかしこのように病院の状況と対応は様々だ。)

2日目:木曜日夜 
体温を測ると38.5度。
年齢の近い知人がお嬢さんから感染して、自分だけ悪化して救急車で運ばれたと聞く。
覚悟が決まった。明日はC病院に泣きつこう。
夫に週末に帰ってこないように伝える。

3日目:金曜日
体温を測ると37.8度。
C病院に、「昨日電話をしたものですが、昨晩、38.5度熱がでたので、診てください」
「今、何度ですか?」「37.8度です」「・・・・」「・・・具合もかなり悪いんです(ちょっと誇張)」
「・・・今なら空いています。すぐ来れるのなら診ます」「はい、行きます」

薬をもらい結果待ち。
迷ったが、関係者に、罹患している可能性を伝える。
結果が出ていない状況で可能性を伝えるのは迷うし、勇気もいる。不安だけ煽って違っていたら申し訳ない。でも、かかっていた時のリスクを考えると知らせた方が良い。

解熱剤を飲んでいることもあり、熱はなくなっているが、なんとなく具合が悪い。

4日目:土曜日
陽性反応とのこと。
感染症状の出ていない濃厚接触者である息子の診断を依頼したが、丁寧に断られる。
検査キットが不足しているとのこと。無症状の感染者も、濃厚接触者も隔離をするということに変わりはないので、診断しません、とのことだった。致し方ないが、若干不安。将来息子に後遺症が出てきたときに、感染診断されていないことで不利にならないのだろうか?(病院には関係ないと言われた)

厚生労働省のHER-SYSでの自己管理や東京都によるLINEでの健康観察システム「新型コロナ療養者支援@東京」が案内された。うっかり新型コロナ療養者支援@東京の登録を怠っていたら、確認の電話がかかってきた。ちゃんと見守ってくれているのだなぁと感謝。この日から毎日、健康観察を一日に二回行い、登録することに。
発症当日に会議をしたAさんに連絡しなきゃ連絡しなきゃと思っているうちに、先方から電話がかかってくる。「結局陽性だったの?COCOAで陽性者と接触していると出てきたんだけど、大里さんだよね」
COCOAの反映より先に電話をするべきだった。ごめんなさい。濃厚接触者ではないが、念のためにとAさんはテレワークに切り替え。オフィスが入っていたビルにも連絡していただいた。

5日目日曜日
食料が流石に尽きる。お米と水はあるが野菜がない、肉もない。電話でスーパーに頼る。マンションの1階にスーパーがあって本当に良かった。

6日目:月曜日
区役所から電話がかかってくる。
保健所がいっぱいなので、通常なら保健師から電話をすべきところ、区役所の職員が手分けして電話をしているとのこと。柔軟な対応に感謝である。
しかし、恐ろしいくらい担当者は何も知らなかった。
おまけに運の悪いことに週末に政府の方針が変わり、濃厚接触者の隔離期間などに変更があった。どうやらマニュアルにはそれが反映されていないようだ。
何か彼女が説明するたびに私がその解釈を訂正し、それを上司に確認してもらう、ということになった。担当からは謝罪とともに教えてくださりありがとうと感謝を言われた。
保健所がいっぱいだからと区役所の職員に対応を切り替えた判断に、こちらこそ感謝である。「うちサポ東京」を案内され、パルスメーターや食料品を送っていただけることを知った。しかし、種々の判断は今日から担当になった区役所職員より自分でしたほうがはるかに実態にあっていそうである。

自宅療養者のための「うちサポ東京(電話:0120-670-440 24時間対応) がちょうど立ち上がったばかりで、電話が全くかからなかったが、最後はなんとか、食料品送付を頼めた。このようにどんどん支援の幅は広がっている。

8日目:水曜日
段ボール箱2箱の食糧が届く。

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中身はすぐ使えそうな白米パックやレトルト食品や栄養補助食品がある。
缶詰類もあり、パイナップルやみかんの缶詰が懐かしい。
微妙なものもある。乾燥海藻が10袋も来たが、食欲のない人用?・・・
アイスコーヒー1L。メーカーからの寄付であろうか?
ありがたく、気に入ったものは早速いただこう。そして時間をかけても乾燥海藻サラダは完食するぞ!

9日目:木曜日
レンタルのパルスオキシメーターが届く。正直なところ、今頃届いても・・・ではある。もっとも私自身は既に所有しており毎日測ってはいたので困っていなかった。感染する可能性のある息子に渡し、測るように伝える。このような使い方も出来るので、やっぱりありがたい。もっとも息子は測っていなかった爆パルスオキシメーターは保健所から電話がかかってきて返却の方法が指定されるそうだが、いまだ連絡がないのは・・・・お忙しいのでしょう。

さらに段ボール箱4箱も届く。
缶詰めだったり、お菓子だったり、お水だったり。スパゲッティのソースもたくさん。毎日毎日少しずつありがたくいただいているが、・・・今日現在段ボール箱1個と、お水が2ケース残っている。スパゲッティのソースのカルボナーラのレトルトは我が家に人気がなく、まだひとつも手がつけられていない。乾燥海藻サラダもまだ5パック残っている。

11日目:土曜日
保健所から電話がかかってきて、療養期間解除の判断のための質問に答える。今日の24時に療養が明けるとのこと。やった~!

12日目:日曜日
療養明け!まず息子の城を攻め、息子を布団から追い出し、部屋の片づけから。

13日目:月曜日
産業医と出社についての相談。(アークコミュニケーションズのルール)
咳喘息もちの私は時々咳が出る。
その不安を伝えたら、当面テレワークにしたら?、と勧められる。
この時期咳が出たら、周りの人は嫌だと思うだろう。
病院に行って咳止めの薬をもらう。
前回はコロナだったからと無料に。今回はコロナ明けで有料。

番外編:生保に電話しよう!
コロナによる自宅療養は保障の範囲であることが多いぜひ生命保険会社などに連絡を。どうやら私は5日目以降一日5,000円出る可能性がある。(いまだ申請していないので不明。保健所にコロナに罹患したことの証明書をもらわなければいけないのだが、それをまだしていない)

2週間の寝たきり生活のために足腰は弱ってしまったが、幸い、総じて症状は軽かったし、後遺症と思われる症状もなさそうだ。(かかる前からだが、舌が痺れるのはどうしてだろう?)

しかし狭い場所での長きに渡る隔離生活のせいで体調や精神状態が悪くなったようなところはある。少なくとも、息子の面倒を気持ちよく見られるほど症状は軽くなかった爆

唯一良かったことは3キロ痩せたことだ。コロナで一年で6キロ太ったので、元の体重に戻すきっかけとなりそうだ(この話ははそれはそれで色々あるのでまた別途)

自宅療養者のためのガイドラインはそろっていて、元気があって読めるようであれば特に困らない。(前述の私の知人は、娘のために読んでいてよかった、自分の時は急に悪化したので読む暇もエネルギーもなかったと言っている)かくいう私も、今ググって、あ~ここが実質的なまとめサイトだなぁ、と思った(当時はなかった可能性あり)

私は幸運にも症状は軽かったが、コロナに罹患しないにこしたことはなし。
皆様におかれましては、くれぐれも予防を。

感染症予防に役立つ多言語版ポスター(A4版)

次のエントリーは、コロナの症状より、息子との隔離生活のほうがはるかにつらかった話を。(息子に会えないから寂しい、なんてそういうかわいい話ではありません)

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