言葉の定義でトラブルを減らす
アークコミュニケーションズの仕事納めは12/28(水)である。今年最後の全体会議の挨拶は、コミュニケーションに関わる話で終わろう。
****************全体会議の話から*********************************
コミュニケーションにおいて誤解を生む要因のひとつに「言葉の定義」がなされていないことがあります。
同じ言葉を使っているのに、お互いが意図する意味が違う。
バックグラウンドが異なる人々の間ではよく起こることです。
そこで、是非、こまめに、言葉の定義を確認してほしいと思います。
今日は、インシデント、アクシデント、トラブル、について確認しましょう。
世間一般に近い定義にとは思っているのですが、アークコミュニケーションズ独自の定義もあるのかもしれません。
インシデント:これは日本語では「ひやりはっと」と呼ぶことが多いと思います。間違いが起こったけれど、事故を未然に防ぐことが出来たものを言います。
例えば、プロジェクトマネージャーが翻訳家に発注することをうっかり忘れたが、納入前にそのことに気が付き、慌てて発注して、なんとか納期に間に合ったようなこと。
アクシデント:これは事故になってしまったもの。先ほどの例で言えば、気が付くのが遅れ、納期に間に合わなかった時。
つまり同じ翻訳家への発注忘れでも、納期に間に合ったか間に合わなかったかで、インシデントとアクシデントに分かれます。
トラブル:これは重大事故となってしまったもの。
先ほどの例で言えば、納期に1日遅れたが、顧客に次から気を付けてくださいね、と言われて許されたのならアクシデント、顧客に損失を生ませるようなことがあったのなら明らかにトラブルですね。
さて、なぜ、私はこのトピックを選んだのでしょう?
理由は2つほど。
そもそもの理由は最初に言った通りのこと。
言葉の定義を合わせることで、認識をあわせたいからです。
同じような間違いが起こっても、顧客へのインパクトの大きさは、インシデント、アクシデント、トラブルの順に大きくなることは明快ですね。
二つ目の理由はトラブルを減らしたいからです。
ハインリッヒの法則を知っていますか?これは労働災害におけるものではありますが、「重大事故の陰に29倍の軽度事故と、300倍のニアミスが存在する」というものです。
これを応用して先程の事例を捉えると、ひとつのトラブルの陰に29個のアクシデントがあり、300個のインシデントがあるというわけです。
ですから、アクシデントをつぶすことでトラブルを防げ、インシデントをつぶすことでアクシデントを防げるのです。
まだ事故になっていないヒヤリハットであるインシデントに注目するのはこういう理由なんです。
上司や会社が、ミスの報告をお願いするのは、あなたを責めるためではなく、みなで事例を共有して、再発防止につとめるためです。
アークコミュニケーションズはコミュニケーションズサービスを提供する会社。
社内でもお客様ともコミュニケーションミスが起きないように、是非、言葉の定義、使っている言葉の意味を確認する習慣をつけてください。
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仕事始めは1/4(水)から。私の年始の挨拶から始まります。