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オリンピック追加種目:広報の観点から「競技」と「種別」と「種目」を使い分ける意味があるのか?

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去年の年末に2020東京オリンピック・パラリンピックから、開催都市による追加種目提案が可能となった。

そこで5/8に東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が33の国際競技団体を選定し、26の競技団体が追加種目を申請した。
6/22に第一次審査の結果が発表となり、8競技団体が通過した。
残念ながら国際オリエンテーリング連盟は通過しなかった。

さて、日本オリエンテーリング協会のボランティア広報を行っているのだが、言葉の使い分けをどの程度厳密に行うのか悩んだ。悩んだあげく、厳密に行うことをやめた。

オリンピックはオリンピック憲章に則って運営されているのだが、そのオリンピック憲章には、一般の人があいまいに使っている、スポーツとか競技とか種目という言葉が定義されている。

大きいくくりから、小さなくくりの順に並べると、
競技(sports)/種別(disciplines)/種目(events)である。

定義そのものより実態から考えたほうが区別がつきやすいと思うので、その観点から説明すると・・・


競技(sports)とはIF(International Federation)と呼ばれる国際競技連盟が統括する一番大きなプログラムのくくりである。国際水泳連盟が統括する「水泳」、国際オリエンテーリング連盟が統括する「オリエンテーリング」のカギ括弧の部分が競技にあたる。

種目(events)とはオリンピックでメダルをもらえる最小単位のプログラムと考えると分かりやすい。
水泳なら、「男子100m平泳ぎ」、「女子400mリレー」、オリエンテーリングなら 「女子ミドル」、「ミックスリレー」のカギ括弧の部分が種目にあたる。

ここまでなら、一般の人と、業界の人との用語の認識の差は比較的少ない。
ややっこしいのが、種別(disciplines)である。

競技と種目の中間に種別というくくりがあるのだが、水泳で言えば、「競泳」「飛込」「シンクロナイズドスイミング」「水球」であり、オリエンテーリングで言えば、「フットオリエンテーリング」「スキーオリエンテーリング」
「マウンテンバイクオリエンテーリング」「トレイルオリエンテーリング」である。

一般の人の感覚からすると「競泳」と「水球」は全く異なる「競技」であろう。
「マウンテンバイクオリエンテーリング」と「スキーオリエンテーリング」は異なる「種目」くらいの感覚かもしれない。
しかし、オリンピックのプログラムの観点から言えば、「競泳」と「水球」は同じ水泳という「競技」の異なる「種別」なのである。

前置きが長くなってしまったが、プレスリリースに「種別」という言葉を使うと、正確性の観点からは正しいのだが、わかりやすさの観点から言えばどうなのだろうか?

結局、私は、種別はすべて競技と置き換え、プレスリリースを作った。
また国際オリンピック委員会の声明ではeventsと言っていても、競技と訳すこともした。(わかってて訳していますので誤訳と言わないでください。。。)

理想は、一次審査に通った時と落ちた時の両方のプレスリリースを準備し、結果がわかるなりすぐさま声明を出すのだろうなぁと思いつつ、ボランティア広報として出来たことは、結果がわかった後に、Much better than nothingの精神で、関係各位と調整して急いで作ることであった。


それにしても結果は残念であった・・・・が、次はスキーオリエンテーリング"競技"で2022年冬季オリンピック"種目"採用をめざすぞ!


2020年東京五輪追加種目一次選考結果
http://www.orienteering.or.jp/archives/2015/0623_2020-1.php

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2020東京オリンピック大会の追加種目はどうやって決まるのか?ボランティアの広報活動はなかなか大変・・・

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