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テストでいい点をとるにはコツがある!

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小俣さんの「偏差値を上げるには?」を読んで、前から思っていたことを書いてみた。

テストでいい点を取る人は二タイプいる。
・テストが問うている事柄についての理解が深い人
・テストの点取りがうまい人

である。

私は間違いなく後者である。
東大でもケロッグビジネススクールでも、間違いなく私より頭の回転が速い人、博学の人、理解力がある人など、いわゆる頭のよい人はたくさんいたと思うのだが、そういう人より、私はテストの点が時として高かったと思う。

留学していた際に、英語のヒアリングがあまりよくなかった私は、授業のほとんどを聞きとれなかったが、それにもかかわらず、成績はBeta Gamma Sigma(Top 10%)である。
家庭教師をすると、教え子は面白いほどテストの点数があがった。

テストの点をとるにはコツがある。
そのコツをお教えするが、観念的なので、今点数をあげたいという学生にダイレクトに役立つことではあまりないだろう。
しかしながら、ありとあらゆるタイプのテスト(競争)に勝ち抜くための、基本的な考え方だと思っているので、紹介したい。これはテストでいい点をとるもので、対象に対して理解を深めることとは少々違うのでご理解を。

テストの点をとるコツ(競争に勝ち抜くコツ)・・・・それは出題者の立場にたつことだ。(競争のルールを理解することである)

テストの本質は、受験者の理解を調べることではなく、受験者を評価して、順位をつけることなのである。
理解の深さを調べることが目的なら、受験者が皆100点だったり、0点でも、テストの意味がある。
しかしながら、世の中のテストのほとんどは振り分ける(合格者を決める、グレードをつける)ことが目的なので、そんな問題は出題しない。

つまり、テストと言うのは受験者において差がつくように作ってあったり、評価者にとって、点数の差がつけらえるような問題になっているのである。

出題者の立場にたつということは、競争のルールを知る、すなわち、テストの評価基準を理解するということだ。
評価者が考えている正解、点数の付け方がわかれば、テストの点数はとりやすい。

・まず、テストに合格したいのなら、Aをとりたいのなら、クラスで一番になりたいのなら、
何点をとればよいのかを正確に目標値を把握することだ。
大学入試試験のように過去のデータから類推しやすいものもあるし、ある大学の先生の授業
のようにわかりづらいものもある。しかしながら80点以上ならA、60点以上ならBのように、出題者によってだいたいどこを合格ラインにしているのか決まっているものだ。
取れもしないのに、100点を目指す必要は全くない。

・取りたい点数が決まれば、どの問題の配点がいくらで、どの問題に力をそそげばよいのか
自分の能力とあわせて考えること
だ。
学校のテストはほとんど配点が書いてあるから簡単だ。しかしながら配点が書かれていない場合は、ここで受験者がどう配点を読むかで差がつきやすい。

問題が2問しかない時に、50点ずつの配点と考えるのは、うかつである。5点と95点の配点なのかもしれない。学校のテストだとそういうことは少ないだろうが、ビジネスにおける企画プレゼンではよくあることだ。
5点配点のほうにいくら力を注いでも、時間の無駄と言うものである。
また、企画プレゼンのような場合は、評価者自身が評価基準を意識していないケースもある。
しかしながら指標をもっているから評価出来るのだ。この指標(評価のポイント)を見誤ると、
一般論としてよく出来たプレゼンでも、落ちてしまう。評価者の望んでいないところでいくら、完璧な提案をしても意味がない。(もちろん評価者を説得できれば、意外性という評価点数が高くなるであろう)

・配点がわかれば、どの問題に重点的に取り組めばよいのかわかるのだが、次はどうやったら競争相手と差がつくかだ。

評価者は受験者の間で差をつけなければいけないので、例えば罠を作る。エッセイのような採点方式では、短い期間で採点できるポイントを作らなければいけない。

出題者の意図を考えながら、問題を解いているときほど楽しいものはない。
「ふ~ん、こうやってひっかけようとしているのか」とか、「このキーワードを入れて説明してほしいのが見え見えだぞ」とか。「この問題はあまり出来がよくないなぁ。もっと点差がつきやすいものに力をかけよう」など。競争相手との差は、出題者の意図を正確に読めば自然とつく。

テストの点がいい子の中には、こういうことを無意識にやっている子がいるはずだ。苦手な人は、一度テスト問題を自分で作って、評価者側に回ってみるとよい

このようにテストの点を取るのが上手な私だが、ビジネスではあまり役立っていない(爆)
もちろん、ひとつひとつのコンペの時は力を発揮するのだが、それは数少ない出題者の意図を探ることが出来るからだ。

ビジネスの世界では、ひとつの成功の指標があるわけではない。もしかしたら、ビジネスの神様がルールを決めてくださっているのかもしれないが、残念なことに、私は今のところそれに気が付いていない。

もっとも、評価者が誰かわからない(顧客と言えば顧客だが)、評価指標がわからない(たくさんある)、のは、それはそれで楽しいものだと、仕事をしている。

点をたくさん作って、その点をつなげていこうとしているのだが、スティーブ・ジョブズにはそれでもビジネスのルールが見えていたのかなぁ?

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