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デザイン:小さな差を判断するのが嫌になり、全然違うものを選んで失敗する

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ネイルサロンに行き、ピンク系でビジネスシーンに沿うデザインをリクエストしたら、100以上のデザインを見せられた。最初はていねいに見ていたのだが、だんだんうんざりしてくる。ちょうどその時、こげ茶色のネイルがなぜかひとつだけ入っており、目にとまってしまった。

「これにします」とオーダーしたものの、仕上がりを見て、「しまった、これじゃない。今回は地味目にしたかったんだった」と思ってしまった。

この手の不幸を仕事がらよく目撃することがある。

デザインサンプルをたくさん作ると、捨て案と思って提出した案を顧客に選ばれてしまって、「えっ!」って思うことがある。

アークコミュニケーションズは、ビジネスデザインは好みではなく、ロジックだと思っている。よって、その会社のデザインがどうあるべきか、まずコンセプトを考える。

そのコンセプトにそってデザインをすると、複数デザイン案を作っても、方向性が大きく違うものにならないことが多い。ところが、新人にデザインを作らせると、コンセプトの読み込みが甘く、違ったものができ、それを顧客が選んでしまったりするのだ。

私たちのクライアントニーズの読みそこない、私たちの思い込みであれば問題ない。
ただ、私のように、「ピンクのネイルばかり見ていたらこげ茶色が新鮮に映ったから」という理由だと不幸になる。デザインクオリティが低かったり、その会社と沿わないものでも、「目新しさ」で選ばれてしまう可能性がある。

クライアントはピンクのネイルの中でこげ茶色のネイルを選んでいるが、選ばれたデザインを見るエンドユーザーは、それひとつで判断するのだ。

もちろん、同じ服ばかり着ているとたまには気分転換したい。そしてデザインには流行りもある。デザインに「驚き」の要素を求めるクライアントの気持ちも理解しながら、クオリティを追及しなければいけないなぁと思うのであった。

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