クリエイティブ・マネジメントの真髄に触れる:「SAMURAI 佐藤可士和」を世に送り出した佐藤悦子さんの講演より
アークコミュニケーションズはWeb&Cross Media事業部と翻訳事業部がある。
ビジュアルで表現をすることが得意な社員と、言葉で表現することが得意な社員がおり、補完関係にあるのが弊社の強みだ。反面、両者は価値観やプロトコルが異なるので、潤滑なコミュニケーションをとるのには、ちょっとしたコツがいる。
弊社のサイズの大きさの会社で、会社内での事業の重みが全く同じで、それでいてコラボレーションの仕事が多い会社は少ない。だからこそ顧客にご指名いただくのだと思うが、経営上参考にしたい会社は少ない。
六本木ヒルズクラブランチョンセミナーのクリエイティブ・マネジメントの真髄に参加したのは、クリエーターでない佐藤悦子さんのマネジメント方法が参考になるかもしれないと思ったからだ。期待通り非常に有意義で、クリエーターとのコミュニケーションやプロデュースの観点から特に感じいったことを、3つほど紹介したい。
○言語で背景を説明し、顧客の好き嫌いによる判断で、作品(提案)を振り落とさせない
自分が行っていたことを肯定されてとても心強かった。佐藤可士和さんの作品をしても、言葉で多くの人に説明出来るよう努力していることがわかった。
また、佐藤可士和さんも当初は、「言葉で表現できないからデザインで表現するんだよ」とおっしゃっていたらしいが、今は言葉での表現も重視されているそうだ。
「クリエーターは問題解決者だ」とも悦子さんはおっしゃっていたのだが、弊社のクリエーターもそういうマインドが高いので、ちょっといい気分。
○クリエーターとのコミュニケーション・創作活動における工夫
考え方は同じでも、具体的な行動については、私のほうは全然足りていないと思った。「悦子さんにとって可士和さんは配偶者である」ということを差し引いても、まだまだ私が改善出来る余地は大きい。
言葉派の私がうまくクリエーターとコミュニケーションが取れた時は、弊社のクリエーターの思考回路が大変ロジカルであることにびっくりし、それを顧客に伝えている。
しかし、まだまだ、クリエーターから十分に、そのデザインに至った経緯や思いが引き出せていないし、外部に対しても十分効果的に説明出来ているとは言えない。
私がクリエーターを言葉で誘導しすぎて、いつの間にか私のロジックにすり替わっていたりするのは反省。
苦言については、苦言の内容そのものより、むしろタイミングを気づかっているとおっしゃっていた。よい助言だったが、どう実践に生かすかは課題だ。
○クリエーターをプロデュースするのは経営者の務め
弊社にも同じ名字のプロデューサーがいて、コンペ勝率90%の自慢のプロデューサーである(スタッフ自慢ばかりですみません)
しかし、可士和さんのブランディングには足元にも及ばない。
これって、経営者である私のスタッフのプロデュース能力、会社のブランディングの問題だと思う。
こちらについては、大いに大いに努力しなければいけない。
なんだか、めらめら競争心だけは湧いたのだが(笑)、まずは足元から固めなければ。皆様、色々アドバイス下さい~!!!!