オルタナティブ・ブログ > マリコ駆ける! >

翻訳・WEB・キャリアを極める?楽しく正しく新しい会社経営&オリンピックへの道?

ローカリゼーションベンダーから見たIT業界雑感

»

顧客リストを眺めながら、当社はIT業界のクライアントが多いだけあって、担当クライアントが転職した回数もM&Aにより会社が変わった回数もどちらも多いなぁと感じた。

9月が年度末の当社は来期の事業計画を現在策定中。事業は翻訳・ローカリゼーション、Web&Cross Media、人材派遣、ライティングと4つあるのだが、過去数年分の顧客リストを眺めて、いたく感傷的になった。その感傷を少々披露したい。

■M&A
当社がローカライズするソフトウェアの種類はERP、CRM、BIなど様々だが、同じ製品でもオーナーシップは結構変わっている。なんと、発注をいただくたびに、社名が違う会社があった。CIで社名を変えたこともあったが、ほとんどが買収により社名が変わっている。その数4回が2社。担当の方はさぞや大変だったと思うが、会社が大きく変わる中、変わらずお仕事をいただけてローカリゼーションベンダーとしては、大変嬉しい。でも、M&Aをきっかけに担当の方が辞められたり、本社にローカリゼーションの仕事が移管されたりして、当社と仕事の縁が切れてしまうことのほうが多いんですよね。残念。

■転職
あ~、あの方はどちらへ転職されたのかなぁなどと思っていると、突然ご連絡をいただき、またお仕事を依頼されたりすることもある。こちらのケースは非常に多い。
こうなると○○社さんというより、○○さんと仕事をしていることになる。長いお付き合いのSさんは5回転職をし、今も当社に仕事を発注してくださっている。
とってもありがたい。「今度辞めるんです」などとお聞きすると「次はどこへ行くんですか?(どこに勤めるかは今や気にしていませんが)次もよろしくお願いしますね」とこちらもずうずうしくお願いする関係である。

■日本撤退
そもそも私はクライアント先へ行くと、ローカライゼーションそのものの話より、そのソフトウェアにどういう特長があって、どのように営業活動をするのかという話のほうが面白くて、そちらを優先して聞いてしまう。当社PMがローカライゼーションに必要なことはすべて聞いてくれているので確信犯(*^_^*)
でも、残念なことに日本での販売を断念という結論になることもある。また、思いもかけずに倒産ということもあった。
こちらも力足らずでごめんなさいという気持ちで、クライアントに依頼されて作ったカタログを実は大事に引き出しにしまっている。

■輸入超過
そしてやっぱり残念なのは、ローカライゼーションの仕事は圧倒的に英語から日本語であること。当社のクライアントが外資系ソフトウェア会社が多いという理由もあるのだけど、それにしても、日本語から英語、日本語から中国語を是非やりたいなぁ。。。
日本のソフトウェア会社さん、頑張って~!

Comment(2)