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●人、●%、●億円…メディアにあふれる「数値」から、世の中のことをちょっと考えてみましょう

【30%】年始めなので、キャリア関連のニュースをアラカルト的に紹介…って、これ、単なる備忘録ですけど

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 さて、2011年はどんな年になるのだろうかと、年末から年始にかけて様々なニュースを読み巡ってみたのですが、やっぱりいろんなことがありそうな予感。ニュースは時々の断片ですけど、それを少し俯瞰して眺めてみると、ぼんやりと、背景に流れている空気みたいなものを感じることってありますよね。
 
■経団連、会社説明会など企業による学生への「広報活動」の開始時期を3年生の12月1日以降とする指針

 大学新卒者の就職活動の長期化が問題となっていることに対応し、日本経団連は6日、会社説明会など企業による学生への「広報活動」の開始時期を3年生の12月1日以降とする指針を定める方針を固めた。

 それ以前は大学が実施する就職セミナーなどへの参加も自粛する。また、面接など実際の選考活動の開始時期も「大学4年生の4月以降」とする方向だ。13年春入社の学生から適用する…(後略)
 
毎日.jp 2011年1月7日付け配信記事より一部引用

↑いろいろ思うことがある記事なのですが。就活の長期化が学生生活の妨げにならないようにする配慮として、企業の採用広報活動を3年生の12月以降にするというのは、さすがに中途半端な印象。いろんな関係者の思惑を含んだ折衷案、なのでしょうか。学生の冬休みというのは大変短く、正月明けたら秋学期(後期)の試験があるというのが主な大学のスケジュール。なぜ春休みになる2月とか3月以降にしなかったのでしょうか。
 
■楽天:インド人16人入社 外国人は新卒の1割強に

(前略)…16人は全員エンジニアで、21歳から25歳までの男性14人、女性2人。インド人の採用は昨年度の7人から大幅に増やした。日本で勤務し、待遇も日本人社員と同様とする。三木谷浩史社長は「英語化のお陰で日本語を完璧に話せることを条件にしなくてよくなり、幅広い人材から選べるようになった。彼らはプログラミング能力や集中力が高く、社内の刺激になる」と期待を語った。11年度は新卒採用600人の【30%】を外国人にする考えも示した…(後略)
 
毎日.jp 2011年1月6日付け配信記事より一部引用

↑宣言したからにはちゃんとやるってことですね。個人的には「新卒採用600人の30%を外国人にする」と具体的な数値目標を明示した点に注目です。
 
■プロの採用コンサルタントが教える、ほかでは絶対聞けない実践的就職勉強会(1) 自己分析はいらない

(前略)…多くの就職本や就職セミナーは、まず「自己分析」の重要性を説いているので、何も知らない学生は業界研究の前に自己分析を行おうとする。小さい頃から現在までの20年ほどの人生を振り返ろうとするが、うまく自己を描けず悩んでいる学生は多い。
 寺澤は、就職コンサルタントが作り上げたこういう常識に異を唱える。理由はシンプルだ。寺澤は仕事柄多くの採用担当者と話すが、「自己分析」を評価する人に会ったことがないのだ。むしろこういう誤った就活常識、ノウハウの蔓延を「困ったもの」と考える採用担当者がほとんどだ…(後略)
 
Toyokeizai Online 就職四季報オンライン 1月5日付け配信記事より一部引用

↑これもまた賛否両論ありそうな投げかけ。判断はみなさんにお任せするとして。自己分析について、これを適職発見にまで繋げようとする乱用?がいかんと思うのですよ。その意味で自己分析の偏重に疑問を投げかけるのは共感しています。ただね、就活において自分を棚卸しする作業はやっぱり大事だと思う。これが本来の自己分析ではないかと。だから、自己分析をやっちゃだめ、というのはどうなのかな。使い方の問題ではないかと思っております。
 
 それと、採用担当者の総意だとすれば、それを裏付ける調査結果などを見てみたいです。どこかにないかな。
 
■新入社員の半数以上が「退職が頭をチラつく」

(前略)…従業員規模200人以上の企業に勤務する入社1年目の正社員155人を対象に実施し、仕事に対するモチベーションが「高い」と「やや高い」を合わせた回答は昨年比7・1ポイント減の47・8%。対して、「退職が頭をチラつく」との回答は51・7%と過半数を占めた。難関を突破しながら、新入社員たちはすでに退職を意識し始めているというのだ…(後略)
 
MSN産経ニュースzakzak 1月5日付け配信記事より一部引用

↑調査対象母数が少ないのが少し引っかかりますが、ま、実感に近いです。やりたいこと、やれることなどを散々面接で問われてきた内定者たちが、その希望通りに配属されないのが現実。そのギャップから、入社早々からモヤモヤ感↑↑という話はよく耳にしますね。これもまた一方で、辛抱が足りん!という嘆きの声が聞こえてきそうですが。
 
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 今回は、最近自分が目にした中で気になったニュースを数本書き留めてみました。時々はこんなエントリもしてみようかな。ま、自分が忘れないために備忘録的に書いておこうというのが本当のところなんですが。取り上げる領域は主に、「雇用」「採用」「就職」「人材活用」といった、いわゆる 「人」に関わる分野です。とはいえ、あくまでわたし個人のフィルターで紹介させていただきますので、そこはどうぞご容赦のほど。あ、それから不定期刊ですので、そこらへんもご愛敬ということで。
 
 ということで、あらためまして。2011年もどうぞ宜しくお願い致します…って、ごあいさつ遅すぎ(泣)

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