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今話題のAnthropicのFable5にSpaceXの株は買いかどうかを聞いてみた!

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生成AIのニュースが載らない日は無い昨今ですが、ここ最近の株式市場の話題といえばAIではなく宇宙、そう、イーロン・マスク氏率いるSpaceXのIPOです。

最短で6月12日(つまり明日!)にNASDAQ上場、調達額750億ドル(約12兆円)、上場時の時価総額は約1兆7,700億ドル(約280兆円)と、実現すれば文字通り史上最大のIPOになります。しかも今回は珍しく、SBI証券や楽天証券など日本のネット証券からもブックビルディングに参加できるということで、普段は米国株なんて触らない層までザワザワしているわけです。

一方のAI業界では、Anthropicが新しいフラッグシップモデル「Claude Fable 5」をリリースして、こちらも大いに話題になっています。従来のOpusの上に「Mythosクラス」という新しいティアを設けて、その一般提供版がFable 5という位置づけだそうです(詳細はAnthropicの発表を参照)。

史上最大のIPOと、最新のフラッグシップLLM。

これはもう、聞いてみるしかないですよね。

「SpaceXの株は買いですか?」と。

まあ、LLMに投資判断を聞くというのは、半分ネタであり半分本気の検証です。SNSを見れば「AIに聞いたら爆益銘柄を教えてくれた!」みたいな投稿が溢れていますが、ああいうのを真に受けて大事なお金を突っ込む前に、最新のLLMが投資の質問に対してどういう振る舞いをするのか、きちんと見ておいた方が良いと思うわけです。

まず「上場後の値動き予測」を聞いてみた

最初に投げたのはこんな質問です。

SpaceXの上場後の値動きについて幾つかの予測ケースをその背景情報と共に示してください。各ケースの現時点での確度もお願いします。

ここでまず感心したのが、Fable 5は学習データの記憶で適当に答えるのではなく、自分でWeb検索をして最新情報を確認してから回答してきた点です。公開価格135ドル、時価総額約1.77兆ドル、需要が募集額の2倍に達したこと、6月30日に最初のロックアップ解除(約20%)が来ること、Nasdaqのルール変更で上場後15営業日でNasdaq 100に組み入れられること、などなど。このあたりは私が事前に調べていた内容ともほぼ一致していて、ハルシネーションらしきものは見当たりませんでした。

その上で提示されたシナリオがこちら(要約)。

ケースA:初日急騰→数週間は高値維持(確度40〜50%) NDX組入れまでのパッシブ買い期待と低い流通比率がタイトな需給を維持するパターン。

ケースB:初日は堅調だが、6月末〜夏にかけて調整(確度30%前後) 6月30日の第1弾ロックアップ解除が売り圧力に。Rivian・Coinbaseなど「初日高→数ヶ月で公開価格割れ」の前例は多い。

ケースC:初日から伸び悩み(確度15%前後) 評価額は売上に対してPSR約95倍という極端な水準。今回は価格固定でロードショーを行う異例の方式のため、価格発見が初日に集中しブレ幅が読みにくい。

ケースD:イベントドリブンの急変動(尾部リスク5〜10%) Starshipの打ち上げ失敗、マスク氏の政治的言動など。テスラ株の歴史が示す通り、マスク氏支配企業はこの種のボラティリティが恒常的。

「ケースAとBは時間軸が違うだけで両立し得る(初期はA、その後B)」という補足も付いていて、なかなか芸が細かい。

ただし、です。

回答の冒頭と末尾には必ずこう書いてあります。

以下の確度はあくまで私の定性的な目安であり、投資判断の根拠となる予測値ではない点をご了承ください。私は金融アドバイザーではないので、参加・売買のタイミング判断はご自身のリスク許容度(中略)を確認した上で行ってください。

そう、Fable 5は「買い」とは絶対に言わないのです。

欲を出して「Nvidiaのように数十倍になる?」と聞いてみた

シナリオ分析が思いのほかまともだったので、調子に乗って超長期の夢を聞いてみました。Nvidia株のように最終的に数十倍になる可能性はどれくらいあるか、と。

返ってきた回答が、これがまた身も蓋もない。

Nvidiaが数十倍になれたのは、起点の時価総額が小さかったからです。SpaceXは初日から約1.75兆ドル、世界トップ7位でスタートします。これはNvidiaの成長物語でいえば「ゴール地点付近から走り始める」ことを意味します。

10倍 → 約17.5兆ドル。現在の米国株式市場全体の3割弱を一社で占める計算 30倍 → 約53兆ドル。現在の世界GDPの半分に相当する企業価値

時価総額1兆ドル超の企業がそこからさらに10倍になった前例は、株式市場の歴史上まだ存在しません。

数十倍シナリオの確度は「1%あるかないか」、それは「SpaceXが22世紀に向けた人類経済の東インド会社になるレベルの想定」だそうです。言い方w

でも、これは実に正しい指摘だと思います。SNSの煽り投稿は「SpaceX=次のNvidia!」みたいなノリ一色ですが、掛け算の出発点が100億ドルと1.75兆ドルでは話が全く違う。期待値の議論をする前に、まず算数の議論をしてくれるLLMは信頼できます。

ちなみに現実的な強気ケースとしては「20〜30年で3〜7倍(年率換算5〜10%程度)」、そしてNvidia的なリターンを狙うなら本命よりも時価総額の小さい周辺の宇宙関連銘柄の方が構造的には可能性がある、という回答でした。このあたり、人間のまともなアナリストが言うこととほぼ同じです。

で、結局「買い」なのか?

というわけで、タイトルの問いに対するFable 5の回答は、

「買いとも売りとも言いません。判断材料は揃えるので、自分で決めてください」

でした。

肩透かしに感じる人もいるかも知れませんが、私はこれが今のLLMの正しい姿だと思っています。サイゼリヤの間違い探しの回でも書きましたが、LLMは万能の魔法の箱ではありません。一方で、最新情報を検索して整理し、シナリオを構造化し、確率の桁感を冷静に指摘する、という「優秀なリサーチアシスタント」としての能力は、この1年で明らかに一段上がっています。

「AIが買いと言ったから買う」のは論外ですが、「AIに判断材料を高速で揃えさせて、判断は自分でする」のは大いにアリ。要は使い方、波の乗りこなし方の問題なんですよね。

なお、言うまでもありませんが、本記事は投資勧誘ではありません。投資はくれぐれも自己責任で。私ですか?私は明日の初値を、ポップコーン片手に眺める予定ですw

てなわけで、史上最大のIPOを肴に最新LLMの実力を試してみた、というお話でした!

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