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【0.28倍】 沖縄・宜野湾のステーキハウスで聞いた、普天間報道と現地のビミョーな温度差

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 久しぶりに沖縄にやってきました。年度末の慌ただしい最中ですが、娘たちの卒業記念に思い切って休暇を取り、前から来たいと言っていた南国に飛んできました。宿泊は本島北部のリゾートホテル。部屋からも波の音が聞こえる静かなコテージで、非日常的な時間を楽しんでいます。こちらに来る前は、ホテルでblog書いちゃおうって思ってたのですが、何と部屋はネット環境がOFF。そしてイーモバイルも圏外と想定外の環境(ちゃんと調べておけばよかったのですが…ぬかりました)。ですから今こうしてオフラインで原稿だけ書いてます。
 
 ネットが繋がらない環境に置かれて、沖縄まできてPC持って来ちゃう自分も何だかなぁって思います。せっかくのオフタイム、非日常を楽しめばよいのですが、ネットがないと心許ないというか。リセットしきれない自分がちょっと悲しいなぁ。
 
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 昨晩は宜野湾のステーキハウスで夕食を楽しみました。若いシェフが目の前の鉄板で焼いてくれたのですが、これがパフォーマンス度満開で、なかなか楽しませてくれました。見事な手さばきで肉や野菜を焼き上げ、皿にサーブしてくれます。その途中で、いろんな話をしてくれました。というか、こちらがいろいろ質問して、それに気持ちよく答えてくれるという感じで、中にはちょっとマジモードの話もいくつか。シェフは嫌な顔ひとつせず、きちんと話してくれました。ナイスガイでしたね。
 
 そのステーキハウスは、ほとんど普天間飛行場敷地の真横、国道沿いにありました。みれば店内には外国人の顔もちらほら。シェフの話では、米軍関係者は給料日が月に2回あり、その直後にたくさんやってきて、そうじゃない日はほとんど来ないって(笑)。駐車場のクルマを眺めると、たしかに「Y」ナンバー車(=軍関係車両)が数台混じってます。
 
 いろんな話題で盛り上がったのですが、印象深かったのがやっぱりこの話題。「毎日のように普天間基地の移設問題がニュースになってますが、みなさんはどんな感じなんですか」。シェフは華麗な手さばきを見せながら、こう話してくれました。

「どうって、生まれた頃から基地があって米国人が歩いていましたからね。これが良くも悪くもボクらにとって普通なんです」
「正直、複雑な部分もあります。確かに基地や飛行場があって、困ることや嫌だなぁって思うこともありますが、じゃぁなくていいかって言えば、そう言い切れない面もありますから」
「ボクはこの仕事を8年やってますけど、今は仕事を変わろうと思っても、仕事がないですよ。サービス業や商売やってる人たちは、どんどん仕事がなくなってる。これで米軍がいなくなったら、すっごく困ると思います」
「米軍が駐留していることで、沖縄県民が受けている恩恵ってたくさんあるんです。たとえば米軍が駐留してくれているおかげで、いろんな物資が安く手に入るというのも事実なんですよ」
「米軍関係者がサービス業に使ってくれるお金って、相当な額になってると思います。これがなくなるということは、あまり想像したくないです」

 ファーストフードに入ってもスーパーに入っても、「1$=○○円」という貼り紙が普通にあるのが、沖縄という県の日常を物語っています。我が家の娘たちも、日本のようで日本でないような沖縄独特の空気を肌で感じたようです。
 
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 統計を調べると、沖縄の雇用環境が厳しいことは一目瞭然です。2009年の有効求人倍率では、県別で沖縄が最下位の【0.28倍】。相当に厳しい数値が出ています。ステーキハウスのシェフの話は、まさにリアルな実感なのでしょう。
 
 沖縄が置かれている立場は、沖縄の人じゃないとわからないことなんでしょうね。少なくとも、何も知らない外野が簡単にモノを言える話じゃないように思います。日常の沖縄を知らない観光客ですら、きれいなビーチに轟く軍用機の爆音を目の当たりにすれば、いろんなことを思うはずです。この違和感、心にとめておかないといけません。。。
 
  ※以上、2010年3月19日沖縄県国頭郡国頭村のホテルにて。一部、後日加筆しました。

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