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●人、●%、●億円…メディアにあふれる「数値」から、世の中のことをちょっと考えてみましょう

【1億650万人】 情報を入手する難しさと、情報を遮断する難しさ

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 本当は前回の床屋さんの続きをエントリーする予定でしたが、全米プロフットボール王座決定戦(SuperBowl)があまりに面白かったので、その話を先にしたいと思います。
 
 結果はすでにご存じの方も多いと思いますが、初出場のニューオーリンズ・セインツ(NFC)が3度目の優勝を狙ったインディアナポリス・コルツ(AFC)を31-17で破り、チーム創設43年目で初優勝を果たしましたね。コルツのQBは名手マニング。昨シーズンから無傷の23連勝という記録付きでSuperBowlに進んできました。下馬評はコルツ圧倒的有利だったはずです。でも実際の試合を見ていると、やっぱりSuperBowlは何がおきても不思議じゃない特別なゲーム、という感じがしました。
 
 私は専門家でもないので、テクニカルな分析などはできません。あえて素人的な感想を記せば、試合には流れというものがあり、またその流れを変えるきっかけとなる瞬間があって、さらにそのきっかけはキモチから生ずるものじゃないかと思いました。きっかけはやっぱり3Q最初のオンサイドキックでしょうか。ギャンブルとも言えるトライは、挑戦者として挑んだセインツのキモチが試させたものだったように思います。試合を決定づけた4Qのインターセプト・リターン・タッチダウンも、抜かれるのを覚悟でパスを潰しにかかったセインツ守備陣の積極さから生まれたものでしたよね。いやぁ実に見ていておもしろいゲームでした。
 
 セインツの本拠地・ニューオリンズといえば、ハリケーン・カトリーナの被害からまだ完全に立ち直っていないと中継は伝えていました。80%が水に浸かった街は、セインツの挑戦に大きく沸き上がったことでしょう。
 
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 SuperBowlの生中継は、日本時間で月曜日の朝8時からNHKBSで放送されました。悲しいことに、というか、当然というか、その時間は仕事です。毎年のことです。したがって試合は録画で帰宅後に見ることになります。仕事中、ものすごく試合経過や結果が気になるのですが、ひたすらガマン。だって試合結果を聞いてしまうと、録画を見る楽しみが半減しますからね。
 
 ところが、これがまたなかなか難題なのです。家にたどり着く前に、試合結果がどうしても耳や目に入ってきてしまうのです。これまで何年も同じようなことに挑んで、何年も失敗しています。そんな簡単なこと、と思われるかもしれませんが、いつも通り仕事をしていると、これが容易なことではないのです。
 
 今年のSuperBowl、全米では視聴者数が米テレビ史上最高の【1億650万人】に達した(AP通信)そうですね。日本でもかなり話題のゲームですから、いろんなところで情報が飛び交うのも当然です。そこで私は、目や耳に情報が入ってこないようにバリアを張ることになります。
当然、通勤中の車内もいつものラジオはオフ。そして出勤早々に同僚の口封じをしてから仕事開始です。オンタイムの一番の難敵はPCと携帯ですね。PCなんか使わなきゃいい、Webなんか見なきゃいい、と言うのは簡単ですが、私の仕事柄、Webでの情報収集は必要不可欠なため、その気がなくても、ふと気を許すとニュースのヘッドラインが目に入ったりするわけです。メールも侮れません。メルマガのタイトルなどにも要注意です。そして携帯。PUSHで流れてくるニュースラインは止められないのでくせものです。友人が気を利かせてメールを送ってきたりする場合も想定しなければなりません。
 
 その他、食堂で学生が何気なくスーパーボールの話をしていたり、通勤中のビルの電光掲示板が目に入ってしまったりと、一瞬たりとも気を抜けません(笑)。あっ、当然Twitterもオフ。後で知ったことですが、どうやらWagamattさんがプロテクトして下さっていたようで、私のフォロー者には結果を書いている人がいなかった模様ですが。
 
 とにかく、
普段は何かと必要な情報を探す苦労ばかりしているつもりですが、まったく逆、つまり情報を遮断して入ってこないようにする苦労ってのも、すごく大きいということを、毎年この時期になると痛感します。ベッドに潜り込んで寝ていれば、苦労は要らないのでしょうが、それができるくらいなら生放送見てるわけだし。来年からはSuperBowl有給取らないとダメでしょうかね。。。

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