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【2億台】 iTunesを使うのにクレジットカード必須ってのは、子どもは使っちゃダメってことか?

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 いきなりケンカ口調になっちゃいましたが。去年のクリスマス、iPodを子どもにプレゼントして、iTunesを使い始めたときのこと。iTunesで音楽情報をちゃんと入手しようと思うと、「iTunes App Store」のアカウント取得が必要になりますよね。で、その手続きを開始して驚いたのが、クレジットカード登録が必須だってこと。要は、カード支払い能力のある人じゃなきゃ、iPodの管理にiTunesは使えない。つまり、子どもは使っちゃダメなんだなぁと。

 こう書いちゃうと誤解されるといけませんが、正確に言えば、「iTunes App Store」のアカウントがなくてもiTunes(のある程度の機能)は使えます。でも、iPodの音楽を管理する際に、音楽情報を正確に入手したり、ジャケット画像を入手しようと思うと、「iTunes App Store」のアカウントがどうしても必要になるのです。これをやらないと、カバーフローでジャケットをズラッと並べて楽しむこともできないワケです。

 また、クレジットカードがなくても、プリペイドカードである「iTunes Music Card」を購入すれば、「iTunes App Store」のアカウントを取得することは可能です。でも、この手続きがちょっと面倒なんです。

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  • クレジットカードは使わず、iTunes Music Cardを使用したい場合は、カード裏面に書かれているように、iTMS画面左の[iTunes Music Card]をクリック、そこでコードを入力すると、Apple ID入力ダイアログが表示される。ダイアログ内の[アカウント作成]をクリックすると、アカウント作成画面に移行。そこに必要な情報を入力していくのだが、[アカウント:サインイン]からの場合と異なり、住所の入力が必須となるものの、クレジット番号は入力しなくても登録することができる。つまりiTMSを初めて使うときに、クレジットカードを使いたくない場合は、[アカウント:サインイン]からではなく、iTMS画面左の[iTunes Music Card]から入る必要がある。

  ※Impress AV Watch ニュース20050804より一部引用
  ※アップルサポートページにも記載あり

 子どもの利用を考えた場合、クレカの登録にはかなり不安がある方も多いのではないでしょうか。間違って使ってしまったり、使いすぎてしまったりしないかと考えるのが普通のような気がします。一度登録をすれば、次からは1クリックで購入できて便利、かもしれません。でも、ちょっとね。

 そう思う人は、iTunes Music Cardを使えばいいってことになるのでしょうが、
そもそも「iTunes Music Card」は、限られた場所でしか購入できません。今でこそ一部コンビニでも購入できるようになったようですが(注文はできても取り寄せとなる場合も多いようです)。加えて、この面倒な手続きを見ていると、アップルの消極さが伝わってきてしまうのです。

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 話を去年のクリスマスに戻しましょう。クレカ登録以外の方法も選択できるとはいえ、我が家には「iTunes Music Card」がありませんでした。つまり、我が家はクレカ登録しか、iTunesでiPodを快適に使う道がなかったわけです。仕方なく、クレカ番号を登録しましたが、なんだかアップルの術中にはめられた感じがして、正直気分がよくありませんでした。

 音楽をダウンロードするというのならまだしも、無料で提供されている情報を利用するのに、クレカ登録が必要だというのは、やっぱりおかしい。そう思いませんか。

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 ところが最近になり、アップルも方針変更をしたのでしょうか、
アップルのサポートページに、2009年6月23日付けで、「クレジットカードを使わずに iTunes App Store アカウントを作成する方法」という情報が掲載されています。これは私の勝手な想像ですが、子どもの親など、iPodユーザーからクレームがたくさん出たのではないでしょうか。

  ※「クレジットカードを使わずに iTunes App Store アカウントを作成する方法」

 これで、とりあえずクレカの登録なしにiTunesを快適に使う道が開けました。でも、上記のやり方を見ると、いかにもとってつけた感じがしますね。だって、手続きの方法を見ると…「アプリケーションを入手」をクリックして無料アプリケーションを購入…となっているんです。まるで抜け道を用意したかのごとくの方法です。

 ひょっとしたら、この抜け道は当初から用意されていたのかもしれません。でもこれ、普通じゃわかりませんよ。スーパーマリオの隠しコマンドじゃあるまいし。少なくとも、子どもじゃ辿り着けません。あくまでも「できるようにはしましたが、オススメはしません」という意図が伝わってくるようで、正直すっきりしません。

 
今やiPodは世界中で愛され、2009年内にも累計販売台数が【2億台】の大台に乗ろうかという製品です。多くの子どもたちが使っているし、憧れている子どももたくさんいるはずです。そんな製品だからこそ、このつまらない話が気になってしまうのです。
 
 私のエントリーをさかのぼってもらえれば判って頂けるのですが、私は古くからMacユーザであり、現Macbookのユーザーでもあり、アップルの大ファンの一人です。だからこそ、アップルにはつい辛口になっちゃうのかもしれません。。。

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