【178円】 夏の歳時記、簾(すだれ)を下げてみました
まつわりつくような暑さで定評(?)のある名古屋の夏。今年はまだ幾分過ごしやすかったのですが、昨日はさすがに「キター」って感じで、暑さ厳しい一日となりました。我が家では夏になると南に面した窓外に簾(すだれ)を下げます。毎年5月の後半には取り付けるのですが、今年はまだ。で、今日昨日慌てて買ってきました。
外に下げる簾は、1シーズン過ごすとすっかり日焼けしますし、雨風にさらされるので、高価な日本製品や竹製品はなかなか使えません。そこで安価にホームセンターで手に入る、葦を使った輸入品の簾を使っています。我が家の場合は窓が大きめなので、90cm幅×180cm長、つまり畳1枚分の大きさのものを4枚購入するのですが、これでも1枚あたり【178円】と大変安価で助かります。
取付はいたって簡単。まず購入した簾の上部に、麻ひもで輪っかを作っておきます。そしてここに物干し竿を通します。4本とも通したら、窓上の壁に取り付けたL字型の金具に載せて完了です(写真参照)。
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簾が暑さ対策として有効であることは体感済みなのですが、簾の遮熱効果は、科学的にも立証済みです。
下のグラフは、簾とブラインドのどちらが、日射しを遮り温度上昇を抑える効果があるのかを、長崎大学教育学部の藤本登准教授が実験した結果です。それによると、日射状態で室内温度が30度まで上がるのにかかる時間は、遮断するものがない条件で80秒だったのに対し、ブラインドを下げた場合は150秒、そして簾を下げた場合は180秒となっており、簾が最も効果的であったことを示しています。
基本的に簾は室外に下げる場合が多く、逆にブラインドは室内に装着します。この違いだけでも、すだれの方が効果的であろうことは想像できる結果ですね。
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冒頭にも紹介したように、簾は中国製品が大量に輸入されており、ホームセンターなどで安価に入手できます。熱はかなり遮断しますが、意外にも風は通します。また見た目的にも自然です(天然素材ですから当然か)。条件によってはプライバシーの保護にも役立つでしょう。
余談ですが、我が家の場合は、1ないし2シーズン使用し、その後は冬場に近くの河原で焼き芋をする時の焚き物として使い(これが大変きれいな焼灰になるのです)、とても重宝しています。天然素材ですから、燃やしても有毒ガスが出ないので安心です。
ともかく。私はこの簾を下げると、夏の到来を感じます。我が家では簾が夏の始まりを告げる歳時記みたいなものとなっているわけです。山奥でも都会でもないこの地区では、ホタルが舞う季節も終盤。まもなくセミが初鳴きし、夏本番を迎えます。。。