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【9,800円】 iPhoneユーザーが数年後に注目する、バッテリ交換のメリット?

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 最近の携帯の小型化・高機能化は、バッテリ性能の進化がもたらしたものと言っても過言ではないでしょう。元祖携帯電話とも言えるNTTのTZ-802型は、総重量900gで、その大半が電池重量という、いわば鉛の固まりみたいなものでした。それが現在では、音声通話に加えて、動画・静止画の撮影・再生からワンセグTV、そしてインターネット機能まで、使用電力量は劇的に増加しているにも拘わらず、バッテリを含む携帯電話の総重量が100g前後。目立たない存在ですが、バッテリの進化がなければ、現在の携帯の高機能化は実現できていないはずです。

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 そこで、iPhone。使い方にもよるでしょうが、いくら継ぎ足し充電が可能なリチウムイオン電池とはいえ、継続使用による性能の劣化は否めません。気になるのが、自分でバッテリ交換ができないという点です。まだ発売されて間もない製品ですから、1・2年後にどうなるのかを考えるのは愚問のような気もしますが、もし将来、バッテリが劣化して交換をしたいと思った場合に、どうするのでしょうか。またいくらくらいかかるのでしょうか。

 「当初性能の50%以下に性能が低下した場合」という前提ですが、購入後1年間は、メーカー保証により無料で新しいバッテリと交換可能です。さらに“AppleCare Protection Plan”という有償の延長保証プログラムに加入(7,800円)すれば、保証期間が2年まで延びます。そもそもSoftbank携帯には、“あんしん保証パック”というオプションがあり、月々約500円で自然故障時の保証制度が用意されていて、これに1年以上加入していれば、無料で新品の電池パックがもらえるというアフターサービスがありますが、実はiPhoneは対象外。代わりにAppleCareへの加入オプションが用意されているわけです。

 では、AppleCareに加入しないで、1年以上経過して、バッテリが劣化し、交換を希望する場合、もしくはAppleCareに加入しても、購入後2年以上経過して、バッテリ劣化による交換を希望する場合はどうなるのか。これには、【9,800円】でバッテリ交換が可能です(Apple修理規約に合う場合)。バッテリ交換だけに限った話にはなりますが、AppleCare加入との金額差はあまりありません。

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 ここで注意が必要な(というより、是非覚えておきたい)のは、上記のいずれの場合も、バッテリ交換時に、本体も交換になってしまうという点です。

■iPhone バッテリー交換プログラムとは?
バッテリーの充電機能の低下により修理が必要な iPhone を、有償(9,800 円)で修理するサービスです。このプログラムはバッテリーのみの交換ではなく、電話機自体 (iPhone) の交換となります。

   AppleJAPAN Website FAQより引用

 つまり、バッテリを含む本体ごとの交換となるわけです。従って本体のデータをすべて自分でバックアップする必要が生じます。AppleJapanのサポートに確認したところ、この本体交換には、新品およびリフレッシュ製品が使われるとのこと。つまり、バックアップという手間はかかりますが、乱暴にいえば、使用後数年経過してバッテリ交換をする場合には、“自分が使った中古品を、新品またはリフレッシュ製品に交換してもらえる”ということになります。これは見方・考え方の問題でしょうが、“9,800円で本体も新しくなるならラッキー”だと考える人もいて不思議ではありません。

 発売間もない製品ゆえ、今後変更になる可能性も十分にあるわけで、この点にフォーカスして云々するのはあまり意味のないことかもしれません。ただ、自分で手を加えることができないパッケージング製品ゆえに、修理や交換時には、パーツだけの交換とは違う対応が必要なのは事実。iPhoneのバッテリ劣化が出始める数年後が、ちょっと気になります。。。

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