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【50年】 iPhoneにまで進化した携帯電話50年の歴史の間、ひたすら変わらなかった商品

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 ○○部の○○が買ったらしいとか、○○店じゃ売り切れだったとか。昨日のランチ時にも、お約束のようにiPhoneの話題が出ました。世界21カ国でのiPhone3Gの売上が、発売3日間で100万台を突破したとのこと。搭載アプリも続々と登場。これからも多くのニュースを提供してくれるでしょうね。もはや年末を待たずに2008年の流行語大賞決定、というところでしょうか。

 今から遡ること約【50年】前。NTTドコモの発表資料によれば、日本での携帯電話のルーツは、1953年8月に電電公社が開始した港湾電話サービスだそうです。その後、自動車電話、ショルダーフォンを経て、現在の原型である携帯電話TZ-802型が登場したのは1987年。その後、幾多の進化を重ねて現在に至ります。私の人生とほぼ同じくらいの歴史を辿りながら、携帯電話は誕生以来、劇的に変化を遂げ、そして現在のiPhoneへとつながっているわけです。

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 再びランチの会話に戻ります。ちょうどiPhoneを話題が途切れたところで、パスタを食べながら先輩が一言。

 「ところで、シーチキンって、何語だ?」
  …先輩のパスタはシーチキン入りだったわけで。うーん、いきなりだなぁと思いつつ、

 「そりゃ日本語じゃないっすか。商品名だと思いますよ」
  …たぶん、そうだ。うん、そうそう、間違いない。

 「ところで、シーチキンって、子どもの頃からあるよな」
  …おっと、今度はそうきましたか。

 「たぶん、私が生まれる前からあったんじゃないっすか」
  …一応そう返事してみましたが、どうなんだろう。

 正確な記憶こそなかったものの、随分と前からシーチキン食べてたような記憶があります。てなわけで、ちょっと調べてみました。案の定、シーチキンははごろもフーズの登録商標で、歴とした固有名詞です。誕生したのは今から約【50年】前の1957年。そうか、やっぱり私が生まれる前でしたか。そのネーミングは、文字通り、鶏肉のササミに似ていることに由来します。原料は、主にマグロ。そう、日本人の大好きなマグロです。主に、としたのは、一部カツオを主原料としているシーチキンもあるからです。

 日本でのツナ缶において、シーチキンは圧倒的にトップシェアを誇ります。主原料こそ、発売当初のビンナガマグロから、途中でキハダマグロへとスイッチしていますが、その製法は基本的に変わらず、【50年】の歴史を誇るロングセラー商品となっています。日本では、ツナ缶といえば、シーチキン。商品名ですが、一般名詞に近いくらいに認知されているくらいですよね。昨年には、発売50周年を機に、限定生産の記念商品も発売されています。

 今から約【50年】前に、同じように誕生した携帯電話とシーチキン。その間、一方は大きな変革を遂げて今に至り、また一方は、今も昔も変わらぬ定番商品として愛用されています。最新技術を詰め込んだiPhoneの魅力もさることながら、それこそ50年間愛され続けてきたシーチキンもすごい。世の中、変わる良さもあれば、変わらない良さもあります。CHANGEだけが良いのではなく、変わらないことで愛される商品もある。さて、今日のランチは私もシーチキンパスタにしようかな。。。

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