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クラウド型の音楽リコメンデ―ションサービスが、今競争の波に飲み込まれようとしている。今までこの分野をリードしてきたパンドラやスポティファイといったベンチャーに加え、アップル、アマゾン、グーグルといったビックネームが参入してくるからだ。

一方、オンラインビデオのリコメンデ―ションサービスの分野においても、面白いクラウド型のサービスがいくつか登場し始めている。そこで今回は、今後注目したいクラウド型のオンラインビデオリコメンデ―ションサービスを5つ紹介する。これを機会に、是非ユーザ登録して使ってみてほしい。


【1】 Clicker http://www.clicker.com/

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Clickerは、アスク・ドットコムの昔のメンバーによって設立された、元々はビデオの検索エンジンサービスを提供するベンチャーだ。しかし、ここ数年で、ビデオの検索エンジンサービスからクラウドベースのオンラインビデオリコメンデ―ションサービスにサービスのモデルを変化させて来ている。また、2011年3月に米国CBSの関連会社であるCBSインタラクティブに買収され、大きな資金調達に成功している。

サービスの特長は、とても簡単に利用できることだ。また、フェイスブックとも連携されており、フェイスブックのアカウントを持っていれば、ユーザはフェイスブック内の自分の友達が視聴した自分の好みに合ったビデオの情報を、ソーシャルグラフを経由して得ることができる。自分の興味にマッチしたビデオ簡単に探すことができる非常に便利なサービスだ。また、MTVやHuluなどのサービスと連携しているため、Huluのアカウントを持っていれば利用範囲も広がるだろう。

一点だけデメリットをあげるとしれば、Clickerは、パーソナライズされたビデオリコメンデ―ションサービスとしては非常に便利なサービスなのだが、プレイリストを作成してお気に入りのビデオを連続して視聴することができない。強力なプレイリスト機能が加われば、さらに使いやすいサービスになるだろう。

課題は、PC以外のデバイスにほとんど対応していないことだ。特にiOSデバイスで満足に視聴できないのは、今後の展開を考えるとかなりのマイナスとなるだろう。


【2】 Cull http://cull.tv/

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Cullは、今年設立されたばかりの、ミュージックビデオ専門のビデオリコメンデ―ションサービスだ。ユーザがウェブサイト上で見つけたビデオの関係性をベースに、ミュージックビデオのプレイリストを作成して楽しむことができる。また、MTVと連携されていることから、パーソナライズされた自分専用のMTVチャンネルを作れることも魅力の一つだ。

Cull最大の特長は、何と言ってもミュージックビデオを視聴する際の画面サイズの大きさにある。自分の見たいミュージックビデオを、フルスクリーンの大きな画面で視聴できるのが嬉しい。また、ユーザは最初から用意されているプレイリストから自分の好きなミュージックビデオを選んだり、自分専用のプレイリストを作成することも可能だ。また、プレイリストは、ユーザの視聴した履歴をベースに自動的に更新されるようになっている。
デメリットは、ミュージックビデオだけに特化していることだろう。音楽に興味がないユーザには、全く楽しむことができないサービスになっている。ユーザの視聴履歴をベースにしたリコメンデ―ション機能の完成度が高いため、将来的にミュージックビデオ以外の分野に拡大することがあれば、ビデオリコメンデ―ションサービスのキラーアプリになる可能性を秘めている。

今後の成長は、いかに早いタイミングでMTVを始めとしたミュージックビデオに依存しているサービスから抜け出すことができるかにかかっていると言っていいだろう。また、iOSデバイスに対応していない点も気になる。早急にiOSデバイス対応のアプリをローンチするべきだ。


【3】 Redux http://redux.com/

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Reduxは、元々はパーソナライズされた共有可能なビデオプレイリストを作成するためのエンジンを開発する会社として設立された。今は、ユーザの趣向をベースにしたデータを取得し、ユーザの体験を反映させたビデオプレイリストを提供するサービスに成長を遂げている。Reduxのユニークな点は、ウェブサイト上以外のテレビやその他のインターネットに接続されたデバイスの情報も対象にしているところだ。

Redux最大の特長は、テレビに似た感覚のインターフェースでオンラインビデオの視聴ができる点にある。画面サイズも、Cullと同じようにフルスクリーンを実現している。また、最初から用意されているチャンネルを利用して、用意されている番組に簡単に目を通すことができるようになっている。もちろん、自分の好みに合ったプレイリストを作成することもできる。

デメリットは、ほとんどウェブサイトのコンテンツだけを対象としている点だろう。例えば、ウェブサイト上のビデオとHuluが提供している長時間のビデオを混ぜたプレイリストを作成することはできない。YouTubeのビデオだけを視聴したいのであれば十分だが、YouTube以外のビデオもリコメンデ―ションしてほしいのであれば、少し物足りなく感じてしまうかもしれない。


【4】 Shelby.tv http://shelby.tv/

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Shelby.tvは、ニューヨークで生まれた期待の技術系ベンチャー企業だ。ツイッターとフェイスブックと連携できるようになっており、ユーザのソーシャルグラフをベースにしたビデオのパーソナライズされたリコメンデ―ション機能を提供してるいる。よって、ユーザがツイッターやフェイスブックを使ってシェアしたビデオを視聴することができる。インタフェースも非常に良くできていて、フルスクリーンサイズで自分の好きなビデオが視聴できるようになっている。

Shelby.tv最大の特長は、リコメンデ―ションされたビデオをツイッターとフェイスブックにシェアすることができる点だ。ツイッターやフェイスブックを使って、友達と視聴したビデオについて意見や感想を交換することができる。

デメリットは、リコメンデ―ションされるビデオがソーシャルメディアに限定されていることだろう。また、リコメンデ―ションの機能も少しプアな点が気になる。例えば、自分の好みに合わないビデオを、リコメンデ―ション機能から削除することができないようになっているので不便だ。

Shelby.tvは、唯一iOSデバイス用のアプリを提供している。ユーザインタフェースもシンプルで使いやすい。iPadユーザは是非ダウンロードして使ってみてほしい。


【5】 YouTube Leanback http://youtube.com/leanback/

006 名前からもわかる通り、YouTubeが2010年10月にローンチしたビデオリコメンデ―ションサービスだ。Leanbackは、シンプルな10-foot TV ビューをエミューレートするために開発され、ユーザがリコメンデ―ションされたビデオをすぐに視聴できることを可能にしている。また、簡単に自分の趣向に合ったプレイリストを作成することができる。

Leanback最大の特長は、YouTubeとグーグルがバックについているため、すでに多くのユーザに知られているという点だ。また、ローンチした当初よりリコメンデ―ション機能の性能が格段に改善されている。グーグルの豊富な資金力と開発リソースを背景に、新しい機能をハイスピードで開発して行くことが可能だ。

デメリットは、当然のことながらYouTubeに依存してしまっている点だろう。YouTube以外のビデオを視聴したい時は、全く役に立たないサービスになってしまう。また、ローンチした当初より人気が下降気味なのも気になるところだ。

今後の課題は、早くiOSデバイスに対応することだろう。PCでしか満足に利用することができないので、どうしても利用頻度が少なくなってしまう。


【6】 今回のまとめ

自分の好きなオンラインビデオだけをプレイリスト化して楽しんだり、自分の趣向に合ったオンラインビデオをリコメンデーションしてくれるサービは、オンラインビデオ視聴する機会の多いユーザにしてみれば非常に利用価値の高いサービスだ。実際に利用してみればわかるのだが、各サービスともかなり使えるリコメンデ―ション機能を実装している。

ただ、パンドラやスポティファイのようにユーザからの高い支持を得るためには、いくつかの課題もある。一つは、ツイッターやフェイスブックとの連携だ。やはり、友達とシェア出来た方がユーザとしては楽しい。今後、ソーシャルメディアとの連携機能は必須になるだろう。

もう一つは、iOSデバイスへの対応だ。アプリもいいのだろうが、せめてiOデバイスにバンドルされているブラウザのSafariで、PCと同じ操作性でビデオの再生ができるようにしてほしい。今後、ビデオを視聴するデバイスの主役は、間違いなくPCからスマートデバイスに移行する。早急な対応が望まれるところだ。

itoman

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伊藤 靖

伊藤 靖

株式会社リトルウイングス代表取締役。
青森県弘前市出身。大田区蒲田在住。
企業のメディア戦略、コンテンツ戦略、モバイル戦略の構築と実行をサポートするサービスを提供しています。

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