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2011年11月10日 »


米国のリサーチ会社The Jun Groupから、ソーシャルビデオキャンペーンに関する最新のデータがインフォグラフィック付で公開された。そこで今回は、ソーシャルビデオキャンペーンを成功に導くための、最新の傾向と対策について解説したい。

【1】 ユーモラスな内容のソーシャルビデオが好まれる

成功するソーシャルビデオとは、どんなタイプのコンテンツなのだろう。ソーシャルビデオの導入を検討している企業・ブランドにしてみれば気になるところだ。ユーザに見てもらわないことには何も始まらないのだから、当然と言えばそれまでなのだが。

この結果にはかなり驚いた。ユーモラスなビデオが最もユーザに好まれるという結果は、正直予想していなかったからだ。何と、ソーシャルビデオの40%がユーモラスなビデオだというから驚きだ。ソーシャルメディア上で、ユーモラスなビデオは最も重要で効果があると高い評価を得ている。

また、フェイスブックファンページにおいて、ユーモラスなビデオは、そうじゃないビデオよりも約3倍近くもクリックされる傾向にあるという(ユーモラスなビデオ:2.47%、そうじゃないビデオ:0.76%)興味深いデータも公開されている。

一方、テレビ、映画、音楽、スポーツなどで活躍するセレブを起用したソーシャルビデオは、わずか10%しかなく、クリック率もセレブを起用していないビデオより12%少ないという結果が出ている。つまり、セレブを起用したソーシャルビデオは、コストがかかる割には、意外にその効果は低いということだ

■ ユーモラス:SWAGGER WAGON


■ セレブ:Amazing Roger Federer trickshot on Gillette ad shoot


【2】 再生時間は15秒がベスト。あるいは61秒以上

ソーシャルビデオの再生時間についても面白いデータが公開されている。まず、公開されているソーシャルビデオにあって、最も多い再生時間は61秒以上で、全体の約半分となる49%を占めている。2分や3分を超えるソーシャルビデオが珍しくないことから、この数字はある意味納得できる。以下、16秒~30秒が29%、31秒~60秒が12%、15秒以下が10%と続いている。

ところが、一番シェア率の少ない再生時間15秒以下のソーシャルビデオが、最もクリック率が高いという意外な結果が出ている。そして、次が61秒以上のソーシャルビデオという順番だ。逆に、16秒~60秒の再生時間のソーシャルビデオは、クリック率が著しく低下してしまう。

クリック率を上げたいのであれば、思い切って15秒以内にまとめてしまうか、それが難しいようであれば、中途半端な再生時間は避けて、むしろ時間を気にしないという選択がベストのようだ。

【3】 ソーシャルビデオはティーンエイジャーの女性に支持されている

次に、ソーシャルビデオを視聴するユーザ属性についても面白いデータが公開されているので紹介したい。ソーシャルビデオの視聴に関しては、圧倒的に女性上位となっており、視聴者全体の63%が女性ユーザという結果が出ている。男性よりも女性の方がソーシャルビデオを好むという今回の結果は、これまた少し意外だった。

年代別に見ると、12~17歳までの若い世代が最も多く、全体の32%を占めている。続いても18~24歳の若い世代となっており、全体の28%となっている。特に12~17歳までの世代は、2011年の始めと比較して48%も増加しているというから驚きである。

以前ハウルビデオについて紹介したことがあるが、ハウルビデオのメインユーザ層もティーンエイジャーの女性だった。この世代の女性ユーザにとって、ビデオがなくてはならないコンテンツの一つになっていることが、今回の調査結果で明らかになった。

【4】 今回のまとめ

米国では、フェイスブックファンページとソーシャルビデオを活用したキャンぺーンを導入する企業がかなりの勢いで増えてきている。コンテンツの前後に挿入するプレロールビデオ広告と違って、ソーシャルビデオキャンペーンは、ビデオそれ自体を視聴してもらうことが可能だ。よって、ソーシャルビデオキャンペーンの広告効果は、プレロールビデオ広告以上だと考えて間違いないだろう。

そこで最後に、ソーシャルビデオキャンペーンを成功に導くために必要な、最新のチップスをもう一度整理して終わりにしたい。

①ユーモラスなビデオを制作する

今回の調査結果からも明らかになった通り、ソーシャルビデオの場合は、テレビコマーシャルなどのようにセレブを起用したり、派手な演出を導入する必要はない。あくまでもアイディア勝負であり、アイディアを出してユーモラスなビデオを制作することが重要になってくる。

ユーモラスなビデオといっても、口で言うほどそう簡単に出来るものでもない。しかし、米国のソーシャルビデオキャンペーンの事例を見ていると、ユーモラスなビデオを数多く見つけることができる。米国のユーモラスなソーシャルビデオを参考にして制作してみるのも、解決方法の一つかもしれない。

②再生時間はあまり気にしない

今回の調査で、再生時間が15秒以内のソーシャルビデオが最もクリック率が高いという結果がわかったわけだが、再生時間を15秒以内に収めるというのも、簡単に出来るものではない。よって、最も現実的なのは、あまり再生時間を気にすることなく、61秒以上のビデオを制作するということだ。

実際、成功したソーシャルビデオの中には、再生時間が2~3分くらいのものが少なくない。無理に15秒以内にまとめて、伝えたい内容が十分に伝えきれていない内容のビデオを制作するよりは、多少再生時間が長くなってしまっても、伝えたい内容を十分伝えることができているビデオを制作した方がいい。

③若い世代の女性ユーザをターゲットとしたブランドはビデオが必須になる

ソーシャルビデオを視聴しているユーザの多くが若い世代の女性ユーザであることから、若い世代の女性ユーザをターゲットとしているブランドにとって、今後ソーシャルビデオキャンペーンは必須となる。極論すれば、ソーシャルビデオを用意していないブランドのフェイスブックファンページは、若い世代の女性ユーザにとっては魅力に欠けるものになってしまうという危険性を孕んでいると言っていいだろう。

ビデオはコンテンツの王様である。

Jungroup

itoman

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伊藤 靖

伊藤 靖

株式会社リトルウイングス代表取締役。
青森県弘前市出身。大田区蒲田在住。
企業のメディア戦略、コンテンツ戦略、モバイル戦略の構築と実行をサポートするサービスを提供しています。

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