真剣に悩むISPの選択、WiMaxを採用するかどうか。。。。。
最近日本へ行ってある携帯電話の大手の会長と話す機会があった。その時、「WiMaxはアメリカは全然駄目ですよ。」と言ったら、「そんなはずはない。」と言われて少し言い合いになってしまった。日本だと、大手のコンピュータ関係の店に行くと、WiMaxの宣伝がガンガン出ている。こちらの、Fry'sに行ってもWiMaxの話は皆無だ。
ところが最近になって、オフィース長屋の隣人がやってきて、「ドライバーを貸してくれ」と言ったついでに、「おい、Clearと言うサービスプロバイダーが良いぞ。ATTより安いし、下りは10Mbまで行くぞ。」と言った。「それって、Clearwireか」と聞いたが、知らないとのこと。少し調べるとClearwireのWiMaxのサービスだと分かった。4Gだし、モバイルなんで、家でもオフィースでも使えるわけだ。家もオフィースもカバーされているようだ。「済みません Yさん、私の間違いでした。」
前にも書いたがアメリカはインターネットへのアクセスでは遅れている。筆者は未だに、2.5Mbs程度で作業している。もちろん、TVやビデオのサービスをついでに買えば10-20Mbs程度は確保できるのだが。。。安くて、アクセス・スピードが速いとなればなぜ変えないかということになる。しかし、これがClearwireと分かった時から、迷いだした。アメリカの携帯電話会社はユーザーの数から言えば、Verizonは1億800万人だが、現在9,600万人のATTのはT-Mobileの買収が完了すれば1億2千900万人になる。それで双方大体同じ大きさと言えるだろう。それに引き換え第三位のSprintは僅か5200万人だ。一位と二位の半分だ。これでは、生き残りが危うい。Sprintは以前からWiMaxに入れ込んでいる。ある前社長はWiMaxに入れ込むあまり、本業を疎かにしてボードに首を切られてしまった。それ以降過半数の株を持つClearwire にWiMaxを任せてきた。
技術やオペレーションだけで、プロバイダーを選べるのならこんな楽なことはない。アナリストとしてどうのこうのと人のことは言える。これが自分のこととなると、悩む。以前DSLが出始めた頃、Covadという地域電話会社でないDSLのプロバイダがあった(今もあるが)。そこに、DSLの接続を依頼した。Last mileの電話線はSBC(地域電話会社で、長距離専門のATTを買収して、現在は名前をATTに変更した。)の作業員がやってきて、裏庭に建っている電柱から新たに線を引いた。待てど暮らせど、何も起こらない。聞いたら、電話局から距離があり過ぎてDSLは不可とのこと。そのため、我が家には何にもしていない電話線が余分にある。電話局は後にファイバーで線を延長してそこから電話線を繋いだの、DSLはOKになった。
それで、DSLは使えないので止めた。ケーブルの@homeに切り替えた。最初は良かった。しかし、ATTに買われた。その時ATTはケーブル部門も持っていた。その時モデムの手法が違うかなんかで、1ヶ月は繋がらなかった。新しいモデムを設定すると簡単に繋がったのだが、それが原因であることやどのモデムに変更すれば良いかの情報が一切なかった。ATTのサポート番号は何時掛けても話し中。それでも、その後はしばらくはケーブルを使っていたが、頻繁に落ちるのと、なんやかやで、値段をガンガン上げるので、怒ってSBC(現在はATT)のDSLに落ち着いた。ATTのケーブルはその後Comcastに売却(馬鹿な判断だと言われていたが)。
悩む理由はこうだ。@Home.のサービスは本当に良かった。あまり落ちないし、値段もあまり上がらない。しかし、ある日買収されてしまった。その後がひどかった。また同じことが起こるのではないか。Clearwireのサービスは良い様だ。スピードも速い。ATTのDSLより安い。でも、ClearwireはSprintにおんぶに抱っこだ。Sprintがこけたら、Clearwireはオペレーションを続けられないだろう。そうしたら、またDSLかケーブルになる。そうしたら、またアカウントを設定したりでめんどくさい。今なら遅くて高いが接続はある。
今は、ATTのT-Mobileの買収を政府が認めるか、そうしたらSprintがどうなるのか。ATTやVerizonに買収されるかも知れない。アメリカは荒くたい。買収した会社の以前の方針なんか全く気にしない。
そうだ佐藤元首相に習って「待ちの岸本」で行こう。佐藤栄作首相を知らないって?