Joint Venture Silicon Valley,シリコンバレーの現状を示す、Silicon Valley Index 2015年を発表 - その1
最近はなにが本業か分からない。いろいろやらなければ、食べていけないというのは本音かも。そのなかで、もう2年になるが、シリコンバレーにあるJoint Venture Silicon Valleyのアドバイザーをしている。この組織はシリコンバレー地域の諸問題をビジネス業界と地方自治体が協力して解決する目的で1993年に設立されたNPOである。問題は山積している、経済、規制、交通、環境、教育、人口、エネルギー、文化その他数えればきりがない。これらの諸問題は1市町村や郡レベルで解決できる問題ではない。と言って州レベルでは、規模やち地理的範囲が大きすぎる。地域レベルで解決するのが最も適している。
では、シリコンバレー地域というのは、どこなんだろうか。Joint Venture Silicon Valleyは毎年シリコンバレーの多数の分野の100以上の指標を発表している。先日Joint Venture Silicon Valleyは毎年恒例のState of Valleyコンファレンスを開催して、CEOのRuss Hancock氏がその指標の一部を発表した。全ての指標はこのPDFファイルに示されている。または、Joint Venture Silicon Valleyのウエブサイトでそれぞれの指標を検索できる。
ここでは全ての指標を解説する訳にはいかないので、その一部のみを語る。詳細は上にあげた情報を参照されたい。
Joint VentureのCEOのRusell Hancock氏
シリコンバレーの地域の定義はいろいろとあるが、Joint Venture Silicon Valley は以下のように定義している。
ハードコピーの6ページ
4つの郡(Santa Clara, San Mateo, AlamedaとSanta Crutz)の41の市の地域からなる。
郡は市と州の間の行政区分である。住所には記載されないが、出生、死亡、結婚、固定資産などの登録の業務を担っている。上の地図を見ると半島の先(サンフランシスコ)を除く半島とその付け根あたりであることがわかる。湾の東側の南の方も含むことがわかる。
統計をまとめると:
- 地域の広さ: 4800 平方km (東京都は島々を除いて1800平方km、石川県は約4,185平方キロメートル)
- 人口: 297万人
- 仕事数: 148万
- ビジネス(会社)の数: 64,000 (そのうち46,000が中小企業―大部分がスタートアップ)
- GDP: 2,200億円
- 平均年収: 1,200万円
- 国外で生まれた人の割合: 36% (そのうち、メキシコ 21%、中国 14%、その他のアジア 12%、フィリピン 11%、ベトナム 11%、インド 11%、南米 9%、ヨーロッパおよびアフリカ 1%)
- 特許の発行: 全米の13%
- 教育水準: 47%が大学以上
ここで、サンフランシスコが含まれていないが、シリコンバレーの中心のサンホゼから車で1時間程度の距離であり、最近はシリコンバレーの田舎が嫌で都会のサンフランシスコに住みたい人が増えてそのためGoogleやFacebookがその人たち用のバスを提供している。そのため、サンフランシスコとシリコンバレーを分けて考えるのは不自然だ。そのためHancock氏はサンフランシスコも含めるべきだと主張した。また、氏はシリコンバレーは地理的な場所であると共に、イノベーションや新しい創造の文化を持った地域だとも述べた。そうであれば、サンフランシスコが含まれるのは納得が行く。
その2に続く