実録:日本発の実例(改定版)
一人でできることは限られているが、だからと言って立ち止まっていても仕方がない。行動あるのみだ。日本の素晴らしい技術は大抵の場合日本国内でのみ発表される。考えてみれば世界人口68億人のうち日本語を読む人は1億2千万人。僅か1.8%。マーケティングの専門家でなくても、この層だけにメッセージを送っても駄目だと分かるだろう。筆者が何を言っているのか分からない人は前に書いたブログを読んで欲しい。
米国への発信ということで、今回は実例を紹介したい。先週シリコンバレーで開かれたsmart gridのコンファレンスに参加した。多くのセッションやパネルがあったが、ひとつのパネルでNEDOの森嶋氏が日本のsmart gridの計画やその開発の基本姿勢を発表された。若干重複するが、発言の内容等はここを参照。
アメリカのパネリストに囲まれた森嶋氏
発表中の森嶋氏
森嶋氏への質問も結構あり、パネルの後で、日本とsmart gridという会話があちこちで交わされていた。もちろん良いことばかりではなく、悪口も。日本は世界と協調して標準化を図ると言いながら日本の技術を標準にしようとしている、と。それでも、完全に無視されるよりは良い。今まで色々なコンファレンスに出席したが、これ程日本が話題になったことはない。森嶋さん、出張中も日本から仕事の電話が絶えなかったとのこと、お疲れさまでした。これからももっと日本のsmart gridの情報を発信してください。
ところで、このNEDOがsmart gridのコンファレンスで発表したという記事は英文でも発表の予定。日本だけに発信しても仕方がないから。(このブログ発表後に完成)ここ。
一番腹が立つのは、実力がありながらそれを正しく世界に発信できていないことだ。実力がないのにマーケティングだけで高い評価を得ている技術や会社が世界にはあまりにも多い。必要以上に誇張することはない。しかし、1.8%の日本語でいくら言っても世界の誰もふり向いてはくれない。書きながら益々怒りがこみ上げてくる。なんとかしようよ。
私の「日本発の技術を英語で米国に発信」という行動に賛成して一緒に行動してくれる人が現れるまでは一人でやる。