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日々のニュースの中から、ネット広報の可能性を探る

「『ミクシィ』などに警視庁がコミュニティ削除要請」にみる人力監視の重要性

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知人の有力経済紙記者が自動車担当に異動になり、異動先から「明るい兆しは見えるものの、まだまだどん底は続きそうです。前向きなニュースを捕らえるために日々勉強しています」との便りをいただいた。

こうした記者一人一人の意識的な取材姿勢が、明るい新聞紙面につながったのか、「街角景気が下げ止まった」との内閣府の発表があった。「2月の機械受注も5か月ぶりにプラスになった」との発表も9日あった。日差しが眩しくなったせいもあり、確かに4月に入り明るい兆しが出てきたようにも感じる。

こんな中、日経は8日、「交流サイト大手のミクシィの2010年3月期の連結経常利益は、前期推定並みの38億円前後となりそうだ。売上高は前期推定比10%増の132億円前後となる見通し」と報じ、日経平均が下げる中、終値は前日比4000円高を付けた。利益を圧迫するのが広告宣伝費などの前向きな費用ということが好感されたようだ。

ただ、ミクシィといえば、先週になって、警視庁が「同社の携帯交流サイトに出会い系サイトのような書き込みがある」として2月に削除を求めていたことが明らかになったばかり。読売報道

ミクシィは3月末までに約300のコミュニティーを削除したというが、あくまで受け身の感は否めない。携帯サイト業界などで作る審査機関「モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)」任せで、都合のいい審査が行われていたと言われても仕方ないだろう。

警視庁少年育成課の担当者はミクシィの書き込みを人力でチェックしていたという。ネット企業はコストがかかる「人力監視」は避けたいところだろうが、どんなにネット社会になっても「人力」が必要になる作業は残る。

前向きな広告宣伝費はどんどん使っていただきたい。しかし、利益を生まないこうした地味な監視作業にもしっかり費用をかけていただきたい。

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