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東京電力 勝俣会長会見にみる生放送の臨場感

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昨日15時から16時30分ぐらいまで、「ニコニコ生放送」で東京電力勝俣会長の記者会見を見た。お決まりの「頭下げ」に始まるセオリー通りの謝罪会見。広報の仕切りで、質問は全国紙記者を中心に割り振り、その他メディアやフリージャーナリストは二の次。その質疑もまさに一問一答で、あいまいな会長の回答に対するさらなるやり取りはほとんどなかった。会長はどんな質問でも同じ答えに終始するが、取材陣のまとまりもなく、淡々と次の質問に移るのだ。社会部中心の記者会見ではなく、科学技術部や経済部など大人しい記者が多かったのではないかと推測する。一部、フリージャーナリストから不規則質問もあったが、ほぼ想定Q&A通りだったのではないか。会長の発言、表情などからは、責任の重大さを感じているようには見えなかった。

確かに、企業側から見たメディア対応としては、「でき」のいい会見だった。会長の答えには、まったくぶれがない。同じ質問を別角度から、繰り返し、動揺を誘って、新たな答えを引き出そうという、社会部記者ならやりそうな手口も封じ込められた。これは、東電広報による質問の割り振りで、社会部中心にならないようにしたのではないか。

今朝の朝刊は各紙、頭を下げる写真と「謝罪」の見出しで、これも東電の狙い通りだろう。

あの淡々とした会長の受け答えと新聞におどる「謝罪」の見出し。生放送はその臨場感で、この落差を気づかせてくれる。

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