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KidleStoreから実際に出版してみて見えてきた事は電子化のもたらす圧倒的なスピードとビジネスメリットに紙依存の考えが抜けない日本の出版社がついて行けてない現状だった

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Kindle Fireの発表と併せ、Kindleリーダ3機種もリリースされ広告付きの最安値のモデルが$79、77円のレートで考えると約6,000円という驚くべき低価格で、以前書いたこちらのエントリでは5,000円以下なら電子書籍用の端末購入を検討するという人が多かったという調査結果をお知らせしましたが、

そこに1,000円差という肉迫した価格帯で提供される事が確定、、、ただし日本は未定(苦笑)

アマゾンも日本の出版社との交渉はしているようだけれど、今の段階では日本で電子書籍販売サイトとしてアマゾンが機能するまでには多くのハードルが残っている状態の様子。

国土の広さの問題、国土面積における実際の書店数の割合などアメリカとは根本的に環境が違うという前提がありつつも、電子コンテンツを欲しいときに幾らでも世界中に届けることができるアマゾンのプラットフォームの利用価値について、日本の出版社は既存のビジネス市場の数字がそれなりにあるためにちゃんと認識できていないのでは?とePubファイルを中間フォーマットとして利用、Kindleストアに申し込みからたった2日で世界発売実現を体験して痛感した次第。

詳しいことは来週また書いていきたいと思いますが、

Kindleストアというプラットフォームの利用価値は手軽さとスピードをもって、結果として読者が得たいと思う情報、知識を、欲しいときに、欲しい分だけ届けることが出来るという、まさに製造業界がワールドワイドに展開していく中で実現していった形の情報産業版を誰もが利用可能になるという事、

ここに日本の出版社にとっては屈辱的なアマゾンの条件提示の問題や、取次ぎや既存書店との関係性という大きな課題は残っていることは厳然たる事実ですが、

これまでiBookStore向けの海外販売の実績もあるのですが、今回のアマゾンはたった2日の審査期間で、購入者がボタンを1クリックするだけでKindle fireとiPadというタブレット端末、iPhoneとアンドロイド系のスマートフォン、そしてPCに向けて配信してくれる電子出版を自分で体験して言えることは、やはりこれは驚愕の体験だ!と言わざる得ない物でした。

ただ、このプラットフォームは凄いには違いないですが、結局アマゾンという1つの書店に電子書籍を流通させれば出版社としての電子書籍対応は終わりでよいのか?という事も考えなければいけませんね。

先日の発表から急激にアマゾンのKindleに対して好意的な意見が噴出してますが、日本語の縦書き対応とかまだ全然アマゾン考えてないだろうって事に触れている人はほとんど居ないような気がします。

日本の出版社は電子書籍についてはまず売れない(紙の5%程度の売上ではビジネスとして取り組むのは無理…)ということで否定的な考えが大勢を占めており、三一書房が著者に無断で電子書籍化200点を「ツタヤ・ガラパゴス」と「リーダーストア」で販売しての売上が約80万円というニュースを見ても、この大手メーカが手がけた販売サイトを通じての売上が80万か…という状況で納得できる部分もあったりはします。

ただ、これまで縦書きじゃないと日本の書籍は無理って事でePub3では縦書きの実装なども確定はしていますけど、アマゾンが横書きにしか対応していない状態で日本でのkindleストアをスタートさせ、電子書籍ビジネスを本格離陸、出版社もその条件を呑まざる得ない数字を叩き出すことになってから本格的な日本の電子書籍ビジネスはスタートするのかな…と思った次第。

そして、そうなってきた時にeBookProのような新規参入組みはどうビジネスに関わっていくのが良いのかも考えて行かねばいけませんね。

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