高齢化社会日本にこれから絶対必要な「在宅医療」について考えてみよう!
いまCMPUNCHのほうでサイト運営・更新のお手伝いをさせていただいているHPのひとつにCLiNNOというのがありまして、
このサイト、伊藤忠商事株式会社が中心となって立ち上げた医療関係者向けのHPなのですが、先日連載企画の一環で、在宅医療についての取材をした際に、HPは医療関係者がターゲットとなるのですが、その中身は高齢な家族を持っている人たちに是非読んでほしい、、、と本当に思う事満載だったのですね、なので、その一部が昨日Webで公開されやっとご紹介できるようになりましたので、今日はその一部をブログで紹介させていただきたいと思います。
取材させていただいたのは、こちらの荏原ホームケアクリニックの藤元先生
この取材のときに何に驚いたって、病院なのである意味当たり前ですけど、数時間したらその方の自宅で亡くなるかも、、、という状況下で家族と先生、看護スタッフがやり取りを常にされいている様子が音を聞いているだけでも感じられ、その切迫した状況がわたしにも手に取るように伝わってきたんですね、
少し前に孤独死の問題などをテレビが取り上げて話題になっていましたけど、これからの高齢化社会において一昔前のように病院で亡くなるという形を維持することは数を考えるをまず無理で、どうしたって「在宅医療」の方向に転換していなければいけない筈なんだという事を藤元先生のこの話を聞いて大変良く理解できました。
私は、近い将来、多くの日本人が自宅で最期を迎える時代が来ると考えています。実際、1960年代までは日本人の80〜90%は自宅で最期を迎えていました。
しかし1970年以降、病院で亡くなる方が増え、現在では80〜90%の日本人が病院で最期を迎えています。
しかし、現在でも病棟は入院患者さんでいっぱいですし、医療従事者も不足していますから、今後増え続ける末期の患者さんが入院することは非常に難しいと思います。
そこで、在宅医療の役割は今後ますます大きくなると思います。
わたしの84歳になる母親が数年前に骨折で入院した際にも、市民病院からの退院は手術から比較的早い時期で、そこから転院した先でもあまり長期間の受け入れはしない方向の診療方針を聞いていたので、ここで言われている在宅医療の役割は体験としても非常に理解できるものがあります。
そして、先端技術や科学を信頼、信仰することの有用性も当然ありますが、病院で最先端の治療を受けながらももう長くないだろう、、、という事で自宅に戻った患者さんが数カ月間家族と楽しく過ごした例を聞いたりすると、科学とか技術だけで説明がつかない事ってやっぱりあるんだな~と思いつつ、一番ジ~~ンと来たのはこのお話しの部分、
病院では最後まで点滴治療等を行うことがありますが、在宅医療では患者さんの想いを最優先します。患者さんができるだけ積極的な治療は行わずに緩和ケアを重視したいと言えば、それが医療方針になるのです。
実際今日も「もうすぐ寿命だよ、どうする」という会話をしてきました。多くの方が「もう入院はしない、苦痛だけ除いてくれれば、それでいい」と言います。
その意味では、特殊な医療の場でもあるのです。
時には患者さん本人の意志と家族の願いが異なることもあります。家族としては患者さんに1日でも長生きして欲しいと望むのは当然です。
私たち医師も同じように患者さんには1日でも長く生きて欲しいと思います。
そんな時、私は「この患者さんが自分の親ならどうする?」と考えながらケアを行っています。
そして、家族には「あなたがお母さんの立場ならどうしたい」と聞きます。こうした精神的な場面を家族と一緒に乗り越えていくのが私たち在宅医療に関わる医師の大切な役割です。
自分自身ただただ長生きできれば良いか?と言われれば当然その中味が問題だと考えますし、今日ご紹介したよな現実を知ることで人生の歩み方、そして、こういう状態に自分が陥ったらどうする?と考えてみるのは大切だし必要な事だとわたしは思います。
これから更に高齢者が増えていくけれど、病院に収容できる人間の数は限られている、、、そういう現実の中で、孤独死の問題だけでなく、家族と共に病気と向き合っていく「在宅医療」について、医療関係者だけでなく家族を持つ誰もが関心を持つであろう日がすぐそこまで来ている、、、と感じてしまった
是非多くの方にご覧いただきたいと思いますのでよろしくお願いします。 <(_ _)>