首相官邸のHPからリンクを辿るとアダルトサイトに繋がってしまうのはネットの特性?
わいせつ画像や未成年との交際を求める書き込みなど、18歳未満の子供に有害な情報がインターネット上にあふれていることを受け、警視庁が多数の会員を抱えるサイトやサーバーの管理者に対して、子供が有害情報を閲覧できない措置を取るよう「青少年インターネット環境整備法」の施行に伴い協力要請を検討しているそうです。
こちらの記事で目を引いたのはパソコン向けフィルタリングソフト会社のコメントとして書かれている部分で
ページに張られた無関係のリンク先が有害情報を流しているケースも多いということで、その例として首相官邸のホームページからリンクをクリックしていくだけで、アダルトサイトにたどり着くことができると書いてあり、
リンク先が不適切なサイトと認定されていればフィルタリングでブロックできるが対応が追いつかず、有害なサイトにつながってしまう例も多いって書かれてますね。
なんでこの記述が気になったかというと、首相官邸のホームページからアダルトサイトにつながってしまう事をどうとらえるか?という点です。
さすがに首相官邸のサイトから有害サイトに直リンクされているって事ではなく(苦笑)2~3のサイトを関連情報を辿っていくことで無料ブログサービスやらSNSサイトに到達、そこから2~3クリックすればアダルト関係のサイトに到達するケースはたしかに存在します。
こういう状態って「やっぱりネットは有害情報溢れている」って批判したい人たちにとっては格好の攻撃の的になるんだな…と思いつつも、多数のリンクが交わる中でそういったリンクの経路が出来てしまうことも致し方無いというとお叱りを受けるかもしれませんが、これこそネットの特性のひとつでもありますし、
リアルな社会においても、道も分からずうろうろしていて、素性のよく分からないお店に入ったらぼったくられた…というケースではやはり、入店してしまった本人にも幾分の責任はあると考えると、この記事の最後に書かれている、
同社は「子供には発達に応じて情報に触れさせ、見分ける力をつけさせてほしい。子供が携帯やパソコンをどのように使っているか、保護者が把握することが重要だ」と話している。
↑やはり、この辺のリテラシー教育が大事だよな…という結論に私としては到達するのでした。
企業がホームページを開設するのが最初に流行った頃は完全自前主義的なところがありましたけど、現在のようにAdwords広告のようなADネットワークを利用、機械的に処理をした広告を自社サイトに掲載して収益を得るモデルが一般化していますが、そのリンク先には簡単に信用して良いのか?と思うサイトもあったりしますよね。
自社が直接広告出稿管理を行う倫理規定に従った場合に掲載拒否になるレベルのものをADネットワークを通じて配信されている広告の場合にはOKとするのか?という点については企業イメージを大切にする会社であれば一考の余地はあるかもしれません。
今回首相官邸のページから実際に実験してみましたけど、外部からリンクを張ってもらうページで無料ブログとかコンテンツ管理者がコントロール不可能な広告やリンクを挿入されてしまうサービスでの情報発信は確かに運用コストはタダかもしれませんが、たとえとして、会員一覧ページなどで多くのサイトにリンクが張られているページから順々にサイトを訪問していった時に「ああ、ここのタレント事務所は金掛けてないな~~」っというのも一目瞭然で、これはこれでイメージ的な問題としてどうなんだ?と感じる場面もあったのでした。