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【メタビジネス】情報の価値を高め、利益を生むとき

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企業サイトは自社利益に貢献するようにいろいろ苦心しながら情報掲載しているところが殆どだと思うのですが、そこにはこの有益(かもしれない)な情報は自社で囲い込んでおきたいという考え方がどうしても付きまとう事になってしまいます。

web2.0という考え方が浸透してから、情報は言わば日用品としてインターネットの中に放り込んでしまい、後は「はてなブックマーク」のように、ユーザまかせにしたほうが情報価値が高まるという例がいろいろ出てきているように思いますが、いまだにリンクを張るのはトップページのみ許可と、その囲い込みが効果があるのかどうか微妙なところではありますが、このような記載している企業サイトもそれなりの数が存在するように思います。


サイト内検索の部分では、まだまだ改善の余地が多いとこが沢山あり、その機能はサイト担当者やDBを構築した際の自社事情に機能は依存していることが多く、自分が望む形で情報のソートが出来ないとか、検索条件が設定できないなどのサイトも多数あります。

伊藤さんがSHM-CDについて書かれていますが、SACDのほうはどんなタイトル発売されているの?って、既存タイトルを調べようとするとまずこのサイトに行く事になると思います。(ちなみに自由が丘の山野楽器ですと、今、通常CDとSHM-CDの聞き比べと、SACDの試聴が同じフロアで出来るので便利です)

SUPER AUDIO CD

ただ、こちらのサイトはフリーワードでの検索は提供しておらず、あくまでサイト設計者が考えた形でしか情報経路は提供されません。ですのでリーダーアルバムを探すだけでなく、参加ミュージシャンなどから探そうと思った場合に、日本語や英語表記で探そうとすると、GoogleなりYahoo!から、サイト指定をして検索したほうが探し物が見つかる、、、もしくは意外な発見があったりするケースもあります。


これからインターネットにどれだけの情報が蓄積されていくのか、、、それこそ膨大な情報になっていくでしょうが、情報の蓄積具合や同名であるために見つけにくいものなど、能天気に検索して見つかりやすいものもあれば、苦労するものがあるのは皆さん経験済みだと思います。

普通に検索エンジンのトップからTOTOと検索すれば、トイレ用品のTOTOとロックバンドのTOTOの情報がごちゃまぜに出てきて当然です。あと書籍名やCDのタイトル検索したときに、別に販売サイトにたどり着きたい訳では無い場合、余計な情報のふるい落としに手間がかかることが結構あると思います。

この辺については、SNSのコミュニティにソーシャルブックマーク機能が追加されてくれたりすると、同名が存在しつつ少数派の情報だったり、有用な個人レビューを参照したりする場合に有効に働いてくれると思ったりしています。


かなりざっくりと3つのタイプを紹介しましたが、結論として、とりあえず情報をネットの海に放り投げてしまったほうが上手くいく(種々雑多の状況に放り込んだほうが価値が高まる)、、、という点を企業サイトの担当者の方にも理解を示していただきたいと最近強く感じているのです。

情報を放り込んだ側と、それを集積・再構築した側双方がハッピーな結果がやはりビジネス的には必要な訳ですが、そこには自社だけで使える形で情報配信するのではなく、そういった情報集積サイトで利用可能な形でというのがポイントになり、メタビジネスというネーミングで今後いろいろな例が出てくるのではないでしょうか?

別な場所で作り出された情報の価値を高め、それにより情報を最初に作り出した人々の利益になっているという点では、GizmodoさんやTechCrunchさんなどが情報の価値を高め、利益を生み出しているメタビジネスのひとつ(あくまでひとつの側面として)の判り易い成功例になるのかな、、、と個人的には考えています。

参考文献:デビッド・ワインバーガー著「インターネットはいかに知の秩序を変えるか?」


と、ここに書いた以外にも同著の「種々雑多」を題材としながら色々と模索してみるセミナーやることになってますんで、ご興味ある方はこちらのエントリーもご覧いただければ幸いです。

【告知】JAGATのクロスメディア研究会「導入事例から学ぶ検索アプライアンス」

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