ブログの情報がサービスの質を高める!「地図ログ」
PAGE2008でゼンリンデータコムの藤沢さんのお話を聞かせていただき、参考になった件の第2弾は「地図ログ」サービスについて簡単にエントリーにまとめさせていただきます。
こちらのサービスはGoogle Mapでお馴染みのドラックできるタイプの地図サービスにゼンリンデータコムさんなりの工夫を加えられた地図サービスです。
なぜ判りきっているGoogleの名前を最初に出したかというと、CMパンチでは会社立ち上げ当初から地図サービス、測量サービス方面の会社さんのホームページ制作やアプリケーションインターフェースデザインの作成など地図情報サービスに接する機会が多く、その会社の方々も同様に、Googleが地図APIを無料開放したとことで日本でその方面で収益を上げていた会社は大きく変わらざる得ない状況に直面した、、、という話を異口同音にされています。
開発期間においても従来型思考であれば1年、2年の開発期間というのも当たり前だったのが、同じ機能要件であればGoogleだと2ヶ月半でやってしまうらしい、、、とか、かなり凄い状態になっており、このスピードについていかないと全てをGoogleにもっていかれるという危機感が会社の体質までも変化させる原動力になり、最終的に私たち一般利用者は日本語環境で有効に機能する地図サービスを無料で利用できる恩恵にあずかっているのだな、、、と感じたからです。
それとブログの底力じゃないですが、ブログツールはそれこそ膨大なブログ人口を持つまでに至りましたが、その情報の参照をしながら何かしらの意味のある情報を抽出していくという点で、その結果は完全といえる状態ではありませんが、メモ帳でタグを書くとか、専用のオーサリングツールでホームページを作るしかないという環境であれば、こういう情報判断をリアルタイムに変化させていくサービスというのは存在しなかっただろうな、、と思う点があり、ブログってこういう点でも役に立つんだな、、、と同席していたシックスアパートの関さんと顔を見合わせながら頷いてしまいまいした。
この「地図ログ」サービスは住所、駅、施設名から自分が探したい地域をまず選定します。ここまではありがちですが、ブログというタブがあり、こちらを選択して追加キーワードとしてその地域で自分が探している目的の単語を入力すると、その単語に関して触れられているブログの情報を地図上にバルーン形式でマッピングしてくれます。
地図上に表示されるアイコンは、
- 1件の記事
- 同じ住所を示す2~5件の記事
- 同じ住所を示す6件以上の記事
- 位置精度が低い記事
上記のような情報属性により区別されており、視覚的に、ここの場所は有名店や優良店の情報がありそうだ、、と直感的に判断することができます。
この作業は地図ログCrawlerとよばれるクローリングツールが日本の主要ブログを巡回して、ほぼ更新された時点での情報取得を実現しているとのことで、これらの情報を蓄積しながらメッシュを用いた統計処理を行うと、街に対しての「お寺の街」とか、「カレー店の多い街」など特定ワードが浮かび上がってくるそうで、この話もふむふむと大きく頷きながら聞かせていただきました。ちなみに藤沢さんは「街の文化が見えてくる」という表現をされていましたね。
ゼンリンデータコムさんとしては、「地図ログ」について今後必要な改善ポイントとして、4番目の「意味解析」が重要と仰られていました。
- 形態素解析
- ジオコーディング
- 構文解析
- 意味解析
わたしのほうが講演でVivisimoのVelocityのクラスタリング解析の実演やソーシャル機能についての解説をさせていただいたので、Velocityが得意とするXPathによるHTML内のコンテンツを特定した検索結果が地図ログサービスの「構文解析」や「意味解析」の部分の精度向上に機能的に「構文解析」「意味解析」にドンぴしゃりという訳ではないですが、使い方次第では活用用途それなりにあるのでは?と藤沢さん私の両方が感じたのは偶然の出会いというにはあまりにタイミング良過ぎる、、って感じでした(笑)
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