いままでで1番“重かった”本
ブログは機動性が特徴でもあります。
「今頃何をのこのこ出てきたんや!」と遅きに失した感もありながら、堂々とエントリーさせていただきます。
このお題を見た時、何よりも先に”ぱっ”と思い浮かんだのは、この本です。
宮本輝著「避暑地の猫」
この本を読んだ年代、
何故この本を読もうと思ったのかのきっかけ、
はたまた、この小説自身のストーリー、
実は何一つ確かに覚えているものは無いのですが、
この本を読んだ後に、
しばらくの時間考え込んでしまったことだけは今もまだはっきり覚えています。
たぶん、(割と猫好きなので)”猫”とついている本を適当に読んでみよう、とか、
何か青春小説なのかな?と勝手に想像して大学の図書館で借りて読んだような・・・。
ところが最初の数ページで「どうやら様子が違うらしい」とどんどん引き込まれ、もの凄い集中力で読み終えてしまい、その後強烈に襲ってきたどちらかと言うと嫌な感じの読後感・・・。
もちろん、宮本輝氏の文章に不満や文句がある訳ではなく、小説内に描かれている登場人物達の人間模様、どろどろとしたそれぞれの人間の想い、というところが、所詮小説、ノンフィクションじゃ無いよ、と理解はしているつもりでも、勝手に生身の人間で想像し、もし自分がこのシチュエーションに置かれたら自分はどう立ち振る舞うのだろうか、と考えると、もっと嫌になってくる、というか・・・。
それだけ宮本輝氏の文章が(自分にとっては)見事だった訳ですが、「人間ってなんなんだろう・・・」とか柄にも無く考えた覚えがあります。
という訳で、自分にとっていままでで1番”重かった”本は、宮本輝著の「避暑地の猫」です。
追記:
さぁ今晩こそ”重かった”本のエントリーを書くぞ、とか思いながら、会社から帰宅時歩いていた時、主題は「避暑地の猫」で決定していたのですが、ふと、思い出した別の意味で”重かった”本もおまけで書かせてもらいます。
それは、
高梨健吉著「総解英文法」
です。
高校の副読本として買わされて買わせていただいたものの、既に英語を苦手教科に、特に英文法を苦手にしていた自分にとっては、
・記載されている文字の大きさ(8ポイントぐらい?もっと小さいかも)や行間
・ページ数(725ページ!)
からして「ズーン」とのしかかってくる感じがして(前述の「避暑地の猫」とは全く異なる心境の)”重い”感じで自分に迫ってきました。
SVOCだかSVOOだかわからんっちゅうねん、と。
でも改めてこれを思い起こすのにAmazonのカスタマーレビューを見てみると、ほとんどの人が(古さは別にして)「これほどきちんとした」「わかり易い」本は無い、とか書いている。
ホントかよ?
一応このエントリーを書いているPCから振り返った所にある本棚には一応並べてあるだけ並べてある。じゃあ、ちょっと約20年以上ぶりに読んでみますかね・・・。