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老舗の百貨店の接客サービス

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自分はあまり百貨店に行く方では無い、と思う。自分の可処分所得およびライフスタイルから言えば、近所のショッピングセンターでたいていことが足りてしまうからだ。

だから百貨店に行く時は、そこでしか売っていないような特別な何かを必要になって行くことが多い。

今回書くことは、そういう意味では、老舗の百貨店によく行かれている方だったらよく経験されている当たり前のサービスなのかもしれない。

実は百貨店そのものの話、ではなく、百貨店に併設しているパーキングでの対応の話である。

そのパーキングでは、いくらかの商品購入をすることにより初めて駐車場の優待券がもらえることになっている。その優待は2時間である。

先日、その百貨店で目的のものを購入した後、その百貨店からそれ程遠く無い別の店で購入をしたいものがあったので、パーキングに車を止めたまま歩いて行こう、と思い、車に荷物を置きに行くだけ行こう、と思った。

ベテランっぽい係の方が、「優待券の引き換え、致しましょうか?」と尋ねてくれたので、「あ、まだ出さずに出かけてきたいんですが・・・」と答えると、

「後でもいいですし、今でもいいですよ」と言ってくれた後、「・・・2時間で足りますか?」と聞いてくれたので、こちらは何の気無しに、「ちょっと出てしまうかもしれません・・・」と答えると、”それでは特別に・・・”と3時間分の優待券を下さった。

そのやりとりがとても自然で、こちらとしてはとてもありがたかった。

何より、「きっといつもこうなんだろう」と感心したのは、商品購入のレシートを見せることなく、優待券をくれたことだ。もちろん自分はその金額以上の商品を購入し、紙袋に入れてもらったのを1つ下げてはいたのだが、その姿できっと”充分優待券を出す金額に達している”と判断してもらえたのだ、と思う。

それ程多くないなりに行くことのある、別の百貨店でこのような対応を受けたことは無い。ある意味マニュアルどおり、というか。レシートを見せ、その金額の結果で優待の有無が決まる。また、ある百貨店では、金額の大小によって、さらに優待時間が変わる、というのもある。そういったところを極めて真っ当に判断するために、レシートは絶対なのかもしれない。

けれど、善意の解釈を前提、とすれば、その店の真新しい紙袋に某かの物が入った状態で駐車場に帰ってくる人は、やはり、その店で何かを購入してくれた人であろうし、紙袋サイズに物が入っている、ということイコール、少なく共100円や200円の商品の購入では無いだろうから、まぁ優待適用額に達している、と見ていいだろう、と判断することも真っ当な解釈と言えるのでは無いか?

駐車場と百貨店の配置や、駐車場における精算方式等、様々な要因が組み合わさっているのかもしれないが、このような人間的な対応で駐車場の運営がなされていることに初めて出遭ったので、どこかで話としてご紹介したかった。

ただ、その対応がそのスタッフ個人として行われたことなのか、お店自身の対応方針なのかは自分は知る由も無いので、感動はしたのだが、逆に不利益を被らせてしまうことを避けるためにお店自身の名前は敢えて挙げない。東京駅からそれ程遠くなく、かつ最新のビルに入居している訳では無い、とある老舗の百貨店、とだけ書いておく。

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