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阿里巴巴(アリババ)その4(そこへ投資する理由は?)

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前回の続きで、阿里巴巴(アリババ)に投資をする理由を考えてみる。

投資を検討するときに、通常考えられる理由はいくつかある。

①阿里巴巴(アリババ)のビジネスモデルが素晴らしかった。
②阿里巴巴(アリババ)は大きな利益を上げていた。
③阿里巴巴(アリババ)には非常に大きな参入障壁があり、競合が不在であった。
④BtoBビジネスを始めるには、政府の許認可が必要で、この認可が難しかった。
⑤中国のBtoB市場は非常に大きなマーケットポテンシャルがあると考えた。
⑥馬雲は素晴らしい経営者の素質を備えていた。

などなど。
多分、考えればキリなく可能性のある理由は見つかるだろう。

まず①だが、アリババは2000年当時、サービスは無料提供であって、利益を生み続けるようなビジネスモデルは構築されていなかった。馬雲自身も関係者に対して、8万人にユーザを如何に活用して儲けるかについてはまだハッキリしない、と明言もしていたようだ。
②も同様。2000年は利益を上げられるような状態の会社ではなかった。

③も同じく。当時の中国におけるBtoBサイトの競合状況はそれほど恵まれているわけでもなかった。知っている限り、環境資源、美商網といった競合企業があった。

④もあてはまらない。(最近の状況を私はトラッキングはしてないのだが)少なくともBtoBサイトに対する中国政府の規制は特に厳しいわけでもない。また外資規制なども知っている限りは存在していなかったと思う。これに対してBtoCサイトの場合は(今でもあると思うが)外資規制があった。これは、BtoBサイトの場合、それが反政府運動などに使われる心配は皆無だが、BtoCサイトは一種のメディアに相当するため、反政府運動、反共運動などに使われる可能性があるためだと思われる。

ということは、⑤と⑥が投資の理由としか思えない。以上の2つなら、孫正義なら6分間で十分に見分けることができると思う。というより、中国マーケットのポテンシャルなどは馬雲に会う前にも調査は可能だろうから、6分の面談(冗談だと思うが)の目的は馬雲に対する人物評価が主な目的だったのだと思う。

8万以上の会員数、2,000万米国ドルを上回る大量の資金。他のベンチャー企業の羨む有利な条件を引っ提げて、阿里巴巴(アリババ)は遂に有料サービスを開始したのであった。その有料サービスの名称は「中国供応商(ズォングオゴンインシャン)」。

以下、続く!

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