10月17日 世間から叱ってもらう~「褒めて育てる、褒められて育つ」というのは人間関係を楽にしたいという証拠?(#512)
いい会社だと世間から褒められてばかりいると、増長したり、油断をしたりする。悪いところがあれば世間から叱ってもらう必要がある――このように松下幸之助さんは言います。
これは会社ばかりでなく、人も同じことで、叱ってくれる人を確保しなければいけません。
叱ってくれる人を確保するには、下記を心がけないといけないでしょう。
- 叱られても反論せず、素直に聞く
- 叱られたら感謝する
- 定期的に今の自分の悪いところを教えてもらいにいく
どれも大変なことで、そんなことをしなくても叱ってくれる親や配偶者のありがたみが分かろうものです。
人間一番つらいのは、褒められもせず、叱られもしない、つまり存在自体を無視されることです。どうせ褒められるところも少ない我々ですから、せめて叱ってくださる人を確保することです。
と言いながら実は、褒めてくれる人を探すより、叱ってくれる人を探す方が何十倍も難しい。
自分のことを考えてみてください。人を叱るより、人を褒めるほうが、何十倍も楽なはずです。私も、よほど気に入った人しか叱ったりしません。叱るリスクは大きいので、ストレスになるからです。
なので、世間によくいる「褒めて育てる」という人や、「私は褒められて育つタイプです」という人は、私には単に安逸な人間関係を求めているだけのように思われてなりません。
実際に人を育てている人は、やっぱり怖い人が多い。なでしこジャパンの佐々木監督だって、練習中はかなり怖いです。
本当に才能のある人は褒められるだけでも育つのかも知れません。ですが褒めているだけの人の周りには、他ではあまり褒められていない人が集まって、「褒め合いごっこ」をしているだけのような気がします。
まあ、何が不満なのか、不特定多数の人を叱ってばかりの人も、私は好きではありませんが(と、私も思われているかもなあ・・・)。
今日の一言)「本田(宗一郎)はできない連中を多少ひっぱたいたかもしれないが、そのひっぱたかれたのが、だいたい重役になっています」(藤沢武夫)
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本年の一日一言は、『松下幸之助 成功の金言365』を毎日1ページずつ読んで、自問自答するという趣向です。
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