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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

10月14日 社会のムチ~世の中うまくできている(#509)

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なまじっかの偉さでは肩肘を張って尊大に構えるが、ほんとうの人間ができてくるとまったく腰が低くなる。会社も同様で、ちょっとうまくいくと社員が尊大になるが、そのうち社会のムチを与えられるだろう――松下幸之助さんは、このように言います。

確かに本当の意味ですばらしい会社は、社員も謙虚で親切なことが多いようです。

松下幸之助さん自身の逸話もあります。

その人の「丁稚時代」から面倒を見ていた関連会社の社長が、ある日松下さんを訪ねてきて、親しく話をしました。その帰り、松下さんはその「元部下」のハイヤーが見えなくなるまで、すっとお辞儀をして見送ったのだそうです。松下さんの最晩年の頃の話と記憶しています。

ネットバブルの頃、ITベンチャーの仕事を受けたことがあります。Webのシステムはお手のものなのですが、バックオフィスの業務システムについては専門外だったので、私がいた会社がお手伝いしました。

その社長がいかにも尊大で、絵に描いたような「ヒルズ族」でした。社員もほとんどが若いのに偉そうにしていました。

ところが世の中うまくできているもので、番頭的な立場の人がいて、この人が信念と迫力はあるのですが、同時に腰も低い人でした。その人のおかげでプロジェクトは破綻せず、なんとか目的を達成することができました。

ああ、この人で持っている会社なんだなと思いましたが、ITバブルがはじけてからの人事をみていて、本当にそうだったことが証明されました。

どんな組織でも、必ずきちんとした人がいて、その人が支えているもののようです。

今日の一言)どんな組織にも必ずきちんとした人がいる。その人を巻き込めれば成功したも同じ。

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本年の一日一言は、『松下幸之助 成功の金言365』を毎日1ページずつ読んで、自問自答するという趣向です。

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