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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

失敗しない広告媒体の選び方

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広告媒体の選び方というのは、けっこう頭を悩ます問題なのかもしれません。

前回、コカ・コーラの話が出てきたので、まずテレビCMを出して効果のある業態を考えてみます。

● テレビCMは福利厚生の一環?

何かで読んだのか、あるいは人に聞いたのか忘れましたが、「テレビCMは福利厚生の一環だ」という説を聞いたことがあります。

「テレビでCMを出しているちゃんとした企業に勤めているんだ」ということを、親戚やお子さんや知人などに自慢するだけのものだというのです。

聞いたときは一理あるな、と思いました。

実際、ぼくが以前勤めていたIT企業も深夜枠ですが、テレビCMを出していたことがあります。システム開発・運用をメインとする会社でしたので、テレビCMを出しても宣伝効果はほとんどありません。

こういう会社がテレビCMを出すのは、確かに「福利厚生の一環」なのかもしれません。

テレビCMでどうやって費用対効果を見るのかもよく分かりません。なので、ほとんどが、福利厚生とまでは言わないが、知名度アップのための広告だと思っていました

● 強力な販売網があってこそ

しかし、『こころを動かすマーケティング』(魚谷雅彦)という本を読んで、考えを改めました。

魚谷氏は、日本コカ・コーラの現会長で、ジョージアや爽健美茶などのキャンペーンのリーダーだった人です。

コカ・コーラの広告展開は、きちっと費用対効果まで見込んだものでした。

ご存知のようにコカ・コーラにはボトラーという強力な販売網があります。これがあるおかげで、日本コカ・コーラはマーケティングに専念できます。

また、コカ・コーラの自動販売機は、日本に100万台以上あります。ダントツのトップシェアです。

なので、コカ・コーラの飲料はテレビCMなどしなくても売れてしまうだろうと我々は思いがちです。

ところがそうではないようなのです。ほうっておけばライバルが伸びてくる。考えてみればあたりまえの厳しい現実があります。

この本を読んでいて思ったのは、ある商品のキャンペーンというのは、お祭りだということです。

コカ・コーラで言うと、ボトラーが一緒になってお祭り気分で売ってくれるための、CMやイベント、プレゼントなどの企画をどんどん打っていく。

そのお祭りの中心にあるのが、テレビCMという位置づけのようなのです。

消費者に訴求するのはもちろんなのだけれど、ボトラーに対しても、こんなに消費者に響く映像と言葉を発し続けているということを示さないとついてきてくれないということらしい。

強力な販売網がある企業にこそ、テレビCMは必要ということのようです。

だから、自動車のディーラーもテレビCMには、莫大な投資をするのです。

● クライアントのライバル会社の倒産

我々333営業塾のクライアントのライバル企業(A社)が最近倒産しました。

クライアントは建設設備の工事をしている会社です。エンドユーザーはマンションの管理組合やビルのオーナーなどです。

我々がコンサルを始めたのが、今年の1月からだったのですが、当時A社がテレビCM攻勢をかけていることを、内心かなり脅威に思っていたようです。

ところが、A社が2月に不渡りを出し、それ以来外部からの連絡が一切できなくなりました。事実上の倒産です。

A社が倒産した理由は、自分軸がなかったからだとぼくは分析しています。

日本コカ・コーラの場合は、自分軸が明確でした。

コカ・コーラの自分軸をベースに考えると、テレビCMは効率の高い広告媒体となります。だから、コカ・コーラはテレビCMを打ちまくるのです。

一方、A社にとってテレビCMは効率の高い広告媒体だったのでしょうか?

A社は強力な販売網を持ちません。また、ターゲットは、テレビを見て注文してくるような人ではありません。

そんなA社が、(誰とは言いませんが)かなりの有名人を起用してテレビCMを打ちました。広告代理店の口車に乗せられたのでは?とどうしても想像してしまいます。

内実は分かりませんので、広告宣伝費がかさんだという理由だけで倒産したとは断言できません。しかし、倒産原因の大きな割合を占めていたのは間違いないでしょう。

● 自分軸で考えれば分かったはず

A社のようなケースは、自分軸、すなわち「誰に」「何を」「なぜ」提供しているのかをまず見極めれば防げたはずです。

A社に最適の広告媒体は、少なくともテレビCMではないだろう――結果論かもしれませんが、第三者はこう思うはずです。社内あるいは社長だけが見えていなかったのでしょう。

自分軸を明確にしていれば、広告媒体を間違えることはありません

その証拠に、我々のクライアントは、A社が最低でも数千万円の広告宣伝費を投入していた業界で、数十万円の広告宣伝費で新規顧客開拓を始めようとしています。

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