会社員のノマドワーキング導入は環境だけ整えるのではない
昨日の日経新聞にリコージャパンさんが直行直帰を導入することが掲載されていました。記事にはITとか、オフィスを減らすといったことだけ書かれていますが、当然仕組みも見直されているはずですよね。人事制度、評価・査定といったもの、ワークフローも見直しが必要になります。
ノマドワーキングについては、未だに賛否両論あって、社員が会社に立ち寄らないことによる不安の声は少なくないようですね。これは結局、IT面で整備できたとしても、評価をどうするのか、その社員は本当に仕事をしているのだろうか、といった「仕組み」とか「評価」の面で不安がある、ということのようです。
この新聞のように、他社の事例をネットなどニュースだけ見ていても、それを導入するに至った背景とか、仕組みの全体像などは掲載されていません。デスクに座って情報だけ集めても、事実はわからないんですよね。
ノマドワーキングを導入するとなると、そもそもオフィスって何をするところなんだっけ?ということを整理せざるを得ません。それまでは社員が出社する場所としてオフィスがあって当たり前だったわけですが、社員が直行直帰するようになると、オフィスは何をするところなのか、が分からなくなってしまうんですよね。プリンターを使う場所?じゃあキンコーズか、社員にインクジェットプリンタを貸与すればいいのでは?とか。実際、社員にプリンタを貸し出している企業もありますし。
会議をするのであれば、その頻度に応じて貸し会議室を借りる、という方法もあります。そう考えていくと、オフィスのあるべき姿も見えてくるのでしょうね。
当社の社員は、お客さんとの打ち合わせから、次の打ち合わせの時間にカフェなどで資料や見積書、あるいは仕事をお願いする会社への発注書を作成するといったことで、オフィスに戻らないようにしています。その際には、壁を背中にするといった基本動作は当たり前になっています。これもひとつのノマドなんですよね。オフィスも外も、上手に活用し、本来の業務を効率化させる。ノマドワーキングの本質だと思う次第です。