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サービス化時代の潮流、ビジネスモデルを探る。週末はクワッチ三昧!

サービス化の進展 〜製造業のサービス化 人とプロセスとICTの継続的改善 〜

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 先週は、製造業のサービス化におけるサービスプラットフォームについて考察を進めましたが(サービス化の進展 〜製造業のサービス化 サービスプラットフォームを軸にしたビジネス拡大 〜)、今週はサービスプラットフォームを軸にさらに一歩進めたお客様の現場に密接に関わる取り組みについて紹介したいと思います。

 富士通では、「フィールド・イノベーション」と呼ばれる業務運用の領域での新しい活動に取り組んでいます。お客様のビジネスに対してICTによるソリューションをご提供するだけではなく、経営課題の解決に向けた「積極的な提案活動」や、お客様の現業部門に入って、「現場の課題をお客様と一緒に解決する活動(フィールド・イノベーション)」を実践しています。

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 フィールド・イノベーションのコンセプトは、「人とプロセスとICTの継続的改善」にあり、課題領域(=フィールド)の構成要素である「人」と「プロセス」と「ICT」を見える化することによって、人の意識を変え、改善の様々な知恵を引き出し、継続的な改善を行います。
 お客様の業務課題を解決するプロフェッショナルとして、「フィールド・イノベータ(FIer)」の育成を社内で続けており、現在約350人体制で活動しています。既にお客様向けのプロジェクトで507件、グループ会社向けプロジェクトで377件(2013年1月時点)の実績があります。
 フィールド・イノベーションでは、利用者の立場で課題のある領域(フィールド)にどんな問題があるのか、お客様の現場・現物・現実を見ながら、人の役割やスキルの向上、業務プロセスの改善、さらにはICTの改善提案につなげていきます(決してICTを売らんがための活動ではありません)。フィールド・イノベーションの活動モデルは、システムを作りっぱなしにしない運用重視のモデルであるといえます。
 マーケティング理論に「アドボカシーマーケティング」という領域があります。「アドボカシー」とは英語で「擁護」「支援」「弁護」という意味です。徹底的にお客さまの立場に立って考え、お客さまの利益を最大化する。そうやって一度強固な信頼を勝ち取れば、その後は何を提案しても自然に売れる仕組みができあがっていく。最初に信頼を構築するうえでは、他社製品を推奨するなど短期的には自社の不利益になることもして、長期的には大きな利益を取っていくという考え方です。日本流に言えば「損して得とれ」です。カスタマーパワーが高まっている時代に最も効果的なマーケティングがアドボカシー・マーケティングなのです(「ホンマ」が生み出すこれからのビジネス ~アドボカシー・マーケティングの発想~)。
 フィールド・イノベーションの活動は、ICT業界のアドボカシーマーケティング事例と捉えることもできます。前回のブログでも記載しましたが、「システムを売ってからがビジネスのスタート」といわれている中で、継続的な現場改善の活動を通してお客様の信頼を勝ち取っていく活動だからです。
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