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人を動かすものは何でしょうか?様々な「座右の銘」から、それを探っていきたいと思っています

「すべき」と「しなければならない」の違いをご存じですか?

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でた、「ご存じですか?」シリーズ。

先週、別の話題でちょっと触れた話なんですが、あまりにも大切(だと思う)から別の記事として独立させます。

まずは、結論から。

すべき仕事 : やると大きなメリットやリターンがある仕事

しなければならない仕事 : やらないと多大なる悪影響が発生する仕事

です。

Google 翻訳にかけてみると・・・

「あなたはその仕事をすべきです。」
   ・・・ You should do the job.

「あなたはその仕事をしなければなりません。」
   ・・・ You have to do the job.

だそうです。私は英語はあまり得意ではないのですが、英語が堪能な人(弊社の翻訳担当パートナー)に should と have to の違いを尋ねたら、こんなサイトを教えてくれました。

英語の「must」「have to」「should」の基本的な使い分け方

このサイトによると、

have to は、周囲の状況などを踏まえて「客観的にいってやる必要がある」という意味合い

should は(中略)「~したほうがよい」くらい。(中略)最もしっくり来る訳語は「~するべきだ」かもしれない

だそうです。Google先生、良い仕事をしています。ちなみに

must を伴って示される内容は、端的にいえば「逆えない」「背くことが念頭に置かれていない」ような《命令》

なんだそうです。

しないと多大なる悪影響が出る仕事は「しなければならない」仕事

さて、前回にも書いた通り、仕事の重要度を測る際の目安は「その仕事をしないとどうなるか?」です。しないと多大なる悪影響が出る仕事は、もう選択の余地がありません。絶対にしないといけない仕事です。さきほどの英語の説明では、もう must に近いです。

悪影響の対象には様々なものがありますが、仕事においてまずい悪影響というと、おおまかにいって次の3つでしょう。

  • お客様や取引先、他の従業員の人たちからの信用、信頼
  • お客様や取引先、従業員の人たちの健康、安全(心の健康、安全も含む)
  • 現在から将来にわたっての売上、利益

その仕事をしないとこういうものが脅かされる、という仕事は、本当に選択の余地がありません。四の五の言わずにしなきゃ。

したら多大なる好影響がある仕事は「すべき仕事」

しなくても別にマイナスにはならないけれど、したらとっても大きなプラスの影響がある、という仕事は、するかしないかを選べるんだったらするほうが望ましい。まさに should ですね。

この「すべき仕事」で重要度を測ると間違いを起こすかもしれません。多大なるリターンに目がくらんで(?)本来しなければならない仕事をしなかった結果とんでもないものを失う、なんてことにならないようにしなければなりません。「すべき仕事」で重要度を測ると、間違えやすいのです。

すべては程度の問題

例えば部屋の片づけ。

片付いていないより片付いているほうが絶対にいい。気持ちいいし、仕事ははかどるし。でも、「部屋を片付けないと悪影響があるか」というと、それほどでもない・・・なら、部屋の片づけは後回しでもいいかもしれません。それは「すべき仕事」です。

しかし、部屋が散らかりすぎて、生活や仕事に必要なものが見つからない、なんだか不衛生な感じになってきた、となると話は別です。そのまま片づけないと生活や仕事に支障をきたすし、健康にも(精神衛生上にも)悪い。そうなると部屋の片づけは「しなければならない仕事」になります。

すべては、程度の問題です。「部屋の片づけは『すべき仕事』だ」と短絡的に考えたら、それこそ間違いの元です。「今この仕事をしないでいると、何をどれだけ失うか」ということを、その都度率直に考えましょう。

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