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人を動かすものは何でしょうか?様々な「座右の銘」から、それを探っていきたいと思っています

「褒めたら伸びる」は本当だった

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ええと、「問題」と「課題」は違う、の3つめの前に・・・

おもしろい記事を見つけましたので、ご紹介します。

日本経済新聞、2012年11月8日の記事です。

リンク切れを起こす可能性があるので、一部を転載します。

「褒められると伸びる」は本当――。運動トレーニングをした際に他人から褒められると、上手に運動技能を取得できることを、自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)の定藤規弘教授(神経科学)らの研究グループが実験で明らかにし、米オンライン科学誌プロスワン11月7日号に発表した。

 グループの田中悟志名古屋工業大准教授(神経工学)は「褒めて伸ばすという言葉が科学的に証明された。教育やリハビリテーションの現場で応用できる」としている。

今まで、リーダーシップ系の研修には必ずといって良いほど「褒めることは重要だ」という内容のことが出てきます。山本五十六氏も「やってみて 言ってきかせて させてみせ 褒めてやらねば 人は動かじ」とおっしゃっています。

それが科学的に証明された、というのが興味深いですね。

「存在認知」という言葉があります。簡単に言うと、「そこに存在することを周りの人に認識してもらえる」ということです。人間は、この「存在認知」を他人から受けないと生きていけない動物なのです。心理学の一種である交流分析でも、「他人からのストローク(働きかけ)が非常に重要だ」と述べています。

あと重要なのは褒め方です。重要な点は、大きくふたつ。

ひとつは、何がいいのか、どのようにいいのか、なぜいいのか、ということを具体的に褒めること。ただ単に褒めるだけだと、相手に媚びを売っているようにも見えてしまいます。

ふたつめは、相手の内面にも触れて褒めること。仕事の出来映えを褒める場合でも、ただ出来映えを褒めるだけではなく、「細かいところに配慮が効いている」とか「相手のことをちゃんと考えている」とか、相手の内面的な要素に関しても褒めることが大事です。

そしてもうひとつ付け加えるとしたら、「短く褒める」。褒め言葉はひとことでいいんです。「迅速に処理してくれたね。ありがとう」とか。ひとつの事象を褒めるのも1回で十分。ただし、次もちゃんとできたら、必ず次も褒めることが重要です。最初は褒めていたことが、いつの間にか「できて当たり前」に思ってしまい、褒めなくなったら効果は半減してしまいます。ただし、相手が確実に成長して、次のステップに移ったということが歴然としているのなら、もう褒めなくてもいいでしょう。

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