てっとり早く相手に「信頼」してもらうには
前回ブログを書いてから、2か月近くたってます。遅筆ですみません。
さて、前回「相手からの信頼を得るためには、『信用』と『態度』だ」という話をしました。これはこれでとっても大切なんですけど、ビジネスの世界ではどうしても「早急に信頼関係を構築する」必要に迫られます。特に、初対面の相手から信頼を得るのはとっても難しいものです。初対面ということは相手に対して実績がないわけであり、まだ相手に「信用」されていないわけですから。
もちろん過去の実績を相手に見せて、かりそめの信用を得ることは重要です。しかし、それは相手に直接何かの成果物を出して本当に「信用」してもらうことに比べると、重要度はそんなに高くありません。多くの人は、自分が感じたものをいちばん信じる傾向にあるのですから。
ならば、もうひとつの「態度」に頼るしかありません。多少わざとらしくなっても、一生懸命相手に信頼されるような態度をとり続けることが大事です。ビジネス書を見るといろいろ書いてありますが、私はおおきくふたつのことを推奨します。
ひとつは「熱意」です。ただし、自分本位の熱意は相手に引かれてしまいます。賛否両論あると思いますが、主語を自分にしないほうがいいような気がします。例えば、自社の製品を相手に語る際は、「自分がどれだけこの商品のことが好きか」とか「自分がどれだけこの商品を相手に買ってほしいか」という気持ちを伝えるのではなく、「この商品がどれだけ相手に幸せを提供するか」とか「この商品がどのように相手の抱えている問題を解決するか」ということを、熱意をもって語るわけです。もちろんそのためには、相手のことをよく研究しなければなりません。相手にとっての幸せとは何か、相手が抱えている問題は何か、ということが理解できて、初めて相手を主語にした「熱意」を語ることができるわけです。それができれば、相手はきっとあなたのことを信頼してくれるでしょう。
もうひとつは、ちょっとテクニックぽくなっちゃうんですけど、「ペーシング」です。これも奥が深いテクニックなんですけど、簡単に言ってしまうと「相手のペースに合わせる」ということですね。説明になってない。具体的には、
相手が立っていたらこちらも立ち、座っていたらこちらも座る(あるいは同じ目の高さになるようにする)
相手が早口ならこちらも早口ぎみに話し、相手がゆっくり話すのならこちらもゆっくり話す
相手がこちらの肩や腕などに触ってくるようだったら、こちらも相手を触るようにする
(ただし、セクハラにならないようにね)
などなど。他には「相手がこちらの目を見て話すのなら、こちらもちゃんと相手の目を見て話す」とか、「相手がこちらと距離をとって話すようなら、その距離を保つ」とかね。ようは、相手に視覚的、聴覚的、感覚的なイメージをできるだけ合わせるようにしましょうってことです。極端な例では、相手が怒鳴ってクレームを言うのなら、あえて冷静に対応せず、こちらもある程度大きな声で、焦ったような態度をとるほうが効果的なのです。
これは実はもっと奥が深くて、突き詰めれば心理学の世界にまで足を踏み入れいることになります。今回はそこまで説明しませんが、興味があればカウンセリングとか NLP とか、調べてみてくださいね。