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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

新入社員からお手紙を頂く

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4月の話です。ほぼ大阪に行きっぱなしで、ある企業の新入社員研修に携わっておりました。合計9日間。

最終日、「3週間にわたりお世話になり、ありがとうございました。私にもとっても刺激的で、また学ぶこともたくさんありました」といった挨拶をし、「これからも長い研修が続きますが、くれぐれも身体に気をつけて、学習続けてくださいね」といったメッセージもお伝えし、片付けに入りました。

撤収作業などをしているところに、数人の新入社員がつかつかつかと近寄ってきて、何かおっしゃっているので、何かしら?と手を止めて彼らを見ると、

「あのぉ。田中さん、ありがとうございました。お世話になったので、これ、私たちからです」

とお菓子セットと付箋に書かれたメッセージでした。

お菓子セットは、ジャンボプリッツの大阪バージョンとかカントリーマームの神戸プリン味とかの詰め合わせで、

「東京から来ている田中さんに、関西の味を楽しんでいただこうと思って」

とのこと。


うわーと感激したものの、近頃は、コンプライアンスなども厳しいので、「初任給前の新入社員にたくさんのお菓子セットを頂いてよいものか」と一瞬悩みました。

ひとまず受け取った後、先方企業の人事MGRにお話しし、「これ、頂戴してもよろしいのでしょうか」と念のため確認したところ、「それは新入社員たちの気持ちなので、全く問題ありません。受け取ってやってください」と笑顔で仰っていただき、遠慮なく頂戴して帰りました。

その関西お菓子詰め合わせをGW明けにオフィスで広げて、同僚に渡しながら、いきさつを説明したところ、同僚たちもとても感激してくれました。

「へぇ、イマドキの若者も、そういう風に気持ちを表わすんですね」

と。

「そうなのよ。もうお母さんか、下手するとお母さんより年長の私に、こういうものをこっそり用意しておいてくれて。」(※1)

「いいなぁー、そういうの、いただいたらほっこりしますよねぇ」などと共に喜んでくれました。

お菓子に添えられていた手書きメッセージは、一人1枚で、とても嬉しい内容が書かれていました。

彼らが企業の中心になった頃、また一緒にお仕事するようなこともあるかも知れません。それもまた楽しみです。


おっと、その前に、彼らと共に働く時を迎えるには、私も長く働けるよう健康管理とか能力向上に努めなければ、ですね。

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(※1)新入社員のお母さんと同年代になったのだなぁと実感したのは、2011年のことでした。
年齢を言ったら、新入社員研修参加者のおひとりが、ぽそっと
「お母さんと同い年だ!」
と呟き、さらに、それを別の新入社員から
「おい、声に出すな」
とたしなめられた、という出来事があったのです。

たしなめられた、という部分がなんとも微笑ましい。

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