【OJT】「●●をやって」「無理です」の訳
新入社員(に限らず、部下とか後輩)に、「●●(という仕事)をやって」と依頼した時、まれに、たまに、時々、
「無理です」
という反応が返ってくることがあると聞きます。
即座に
「無理っす」
「俺、できないっす」
「無理です」
「ムリ―」
という反応。
依頼する側は、できるだろうと見込んで指示しているわけですが、詳細も聞かずに、
「ムリっ!」
と言われると、かちんと来たり、むっとしたりもしそうです。
先日お会いした方は、その状況について、以下のように話してくださいました。
「結構簡単な、本当にちょっとした仕事を頼んだ時、"無理です"と言っている新人がいて、でも、よく聞いてみると、"具体的に何をすればいいか、STEPが分からないから、難しいと感じ、即座に"無理"と言っているらしいことが分かった。だから、"まず、これをするでしょ。""次にこれ、でしょ"と要素分解して、STEPごとに説明したら、"あ、そういうことなんですね"となって、取り組むんですよね」
ずいぶん肝の据わった先輩ですね。偉い、素晴らしい。
後輩が「ムリです」と即答したら、穏やかな心で対応するのって、結構難しいと思うのですが、「具体的にすべきこと、具体的なステップが分からないから、断っただけなんで、順を追って教えれば、できるんです」という捉え方は、非常にオトナだなぁと関心しました。
まあ、新入社員だって、オトナなのだから、人に指示されたり依頼されたりしたことを、詳しく聞く前に、
「ムリです」
と言い返す癖はつけないほうがいいとは思いますけれども。
だから、もし、いつも、必ず、絶対、
「あ、それ、無理です」
と言う癖がついていたら、
「ムリ、できない、じゃなくて、やり方を教えてくれますか?とか、どうやってやればいいかを教えてください、と言ったほうがいいよ」
と教えることも大事ですよね。
だって、もし、ずーっと
「ムリっす」
と言い続けていたら、その人のところには、つまらない?仕事しか集まらなくなるし、つまらない仕事もやって来なくなる可能性もあります。
自分の可能性を自分で狭めてしまう。
伸びしろがあったはずなのに、伸びるチャンスを自分から踏みつぶしてしまう口癖だから。
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この本で一番印象に残っているのは、
「出張のお土産が僕には1つしかなかった、という理由で退職した新入社員」の話です。
他の先輩には2個ずつだったのに、新人の自分だけ1個だった、だから、辞めます、という離職理由。
そこだけ聴くと、「えーーー!?」なのですが、
「それは最後のトリガー(引き金を引く)になっただけで、その前から疎外感とか馴染めていない感があったのでは」といったことが書いてありました(っと思います。ずいぶん前に読んだので、記憶あいまいですが)
新入社員が最初に突破すべきことは、仕事を覚えること以前に、その組織になんとか馴染むことなので、馴染めていないという感覚が、「饅頭1個」で決定的になった、のかもしれません。
お饅頭が、たとえ25個入りだっただけでも。