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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

指示や依頼には「目的」「背景」「いきさつ」を添えたほうが相手が動いてくれやすい

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「これやってくれる?」

「これ、お願い!」

「この仕事、担当してほしい」

・・・・・

部下に指示する。
他部署の人に依頼する。
顧客に手を動かしてもらう。

いろんな利害関係者との間で、「これお願い」という会話がなされていると思いますが、その時、「目的」「背景」「いきさつ」を言う場合と言わない場合とでは違いがあるんですね。

先日、あるITエンジニアが具体的に例示してくださった話は、「ほぉー、たしかにー、なるほどぉー」でした。

メンバに、「これ、やってくれる?」といった指示・依頼を出しますよね。
「これやって」だけだと、ほぼ返事は決まっていて、


なんで?」と言われます。

さらに、


今、これやってんですけどぉ

と現時点での作業を盾に難色を示されることもあります。

そうなると、相手も動かないので、「目的」「背景」「いきさつ」を伝えたほうがいいんですよね。

「これ、やってほしい」
「何を目指したものかというと、こういう狙いがあって・・。こういう目的があって」(目的)
「で、なんで今これをやるかというと、この仕事をすることが、他の●●と関係があって」(背景)
「それと、お客様との関係で、こういう約束になっているので、今やることが大事なんですよね」(いきさつ)

なんていえば、「ああ、そういうことですね。わかりました。やります」となりやすい。

だから、相手が誰であっても、目的、背景、いきさつうは大事なんだけど、特にベテランであればあるほど、複数の仕事を抱えているので、「なんで?」「今、これやってんですけどぉ」というのが増えてくるから、「言わなくてもわかるよね」じゃなくて、チャンと説明することが大事だと思い、それを気を付けています。


うん、わかりやすい。

「なんで?」と「今、これやってんですけどぉ」ってなんとなく口調までイメージできてしまいます。不服そうな語調。

「目的」「背景」「いきさつ」などをちゃんと説明することで、そういうネガティブな、あるいは、不服そうな反応を防ぐことができるってことですね。


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