「絵」で描いてください!というのが苦手です
むかーしある研修に参加したら、A4サイズの紙とクレヨンを渡され、
「今の気分をじっくり考えて、クレヨンで描いてください」
と笑顔で元気よく言われ、げげげ、と思ったことがあります。
絵心が全くない私にとっては、拷問のようなこの演習。
結局、どうしたかというと、
「描ける絵を描き、あとから意味づけをする」
という本来の目的ときっと異なるであろうことをして、お茶を濁しました。
ああ、こういうの、本当に嫌いだ。
私は、「太陽」を書き、それも、幼稚園児が描きそうな太陽で、紙いっぱいに描いて、赤や黄色で塗りつぶし、
別にそんな気分では全然なかったけれど、「太陽とくれば、明るく楽しい気分」と自分で思い込み、
「田中です。太陽を描きました。今の気分は、わくわく明るく楽しい気分だということを表現しました」
とまるで嘘っぱちなことを堂々と述べたものでした。
講師は、「言葉で言うより、絵で描くと意外に素直に気持ちを表現できるものですよねぇ」と優しくコメントしていましたが、
内心、「やってらんねぇ」と思ったものです。20年くらい前の経験です。
言葉で表現できることがすべてではないということはAgreeなのですが、だからといって、絵で描くというのができるかといえば、私のようにダメな人もいる。
似たようなものに、
「はい、4人ひと組になってください。4人で工夫して、"チームワーク"という言葉を身体で表現してください」
みたいなワークを体験したことがあり、これも、げげげ、のげげ、のげげげげげ、でした。
その場で会ったばかりの老若男女が、何の因果で身体を密着させ、時に、手を繋いで、何かの造形を肉体で表現しなければならないのか。
たまたま、他の3人も同じ考えだったようで、しょうがないので、
「じゃあ、皆で、万歳しましょう。それで、あとから適当に解説しましょう」
と誰とも密着することなく、この時もまたお茶を濁しまくったのでした。(これは、10年ほど前の経験)
・・・・ことほど左様に、演習の中には、
「それが得意な人と不得意な人がいる」
ことを考慮せねばならぬものがあるはずなのですが、
研修の中には、こういう「有無を言わさず」的ワークが組み込まれていることがままあり、
これが、研修嫌いを生む要因の一つになっているかもしれません。
そういえば、これまた20年くらい前の想い出ですが、ある企業の1社向け研修で、
全員から「おれたち、これ、受けたくないんで、帰っていいですか」
と開講直後に言われたことがあり、
理由を聴けば、
「前に嫌な思いをしたから」
とのこと。
どうやら、私の勤務先とは違う会社の研修で、講師が全員を立たせて、恥をかかせるようなことをした、というのです。
これがトラウマになって、「お前も同じ会社から派遣されてきたんだろう」ばりに、全員が最初からにらみつけているという・・・・。
研修がトラウマになるってことがたまにあるので、要注意ですね。
私も、無意識に「したくないこと」をさせているかもしれないので、配慮しなければなりません。